内容説明
15世紀後半のイギリス,ランカスター家とヨーク家の王位争奪を中心とする封建貴族間の内乱=薔薇戦争に取材した史劇.恐るべき残忍,知謀,豪胆-王位簒奪の野望を抱き,権謀術数の限りを尽くしたグロースター公リチャード(リチャード3世)は,しばしば名優たちの当たり役となった.1952-53年頃の作.
目次
目 次
第 一 幕
第 二 幕
第 三 幕
第 四 幕
第 五 幕
解 説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ykmmr (^_^)
120
暴君が否か?を問われるリチャード3世。最近では、テューダー朝→ステュアート朝→現在のウィンザー朝に至るまでの、血統が疑われるまでの『悪役』を担い始めても来た。しかし、血縁・遺伝に対しての学問に、まだ乏しかったこの時代。こんな事はあちこちに転がっている感じはする訳だが…そんな歴史上の事実を、親子・兄弟縦横の人間関係の複雑さを読ませてくれる。血生臭い政権争いで有名な某戦争の知識を要する。私も分からないところがあるので、また勉強し直す。しかし、策略家=暴君は一致するのか?2022/05/10
シュラフ
28
英国の歴史にはまったくの不案内なのだが、このリチャード三世というのはどのような人物だったのだろうか。作中ではこのリチャード三世は史上まれに見る極悪人そのものである。日本では秀吉は"太閤さま"と現代でももてはやされる人気者であるが、実際には信長の妻子を殺すなど極悪非道なことをやっている。リチャード三世の行為には眉をひそめたくなるのだが、秀吉なども同じなのである。つまりはどういう視点でその人物を描くかで後世の評価は大きく変わってくるということ。英国の歴史においてリチャード三世は極悪人という整理なのだろう。2016/03/27
松本直哉
21
改めて読むと、前半と後半の鏡像的な構成に目を惹かれる。前半のアンへの求婚は、後半のエリザベス(の娘)へのそれと対称をなし、前半の元王妃マーガレットの不吉な予言は、終盤の、リチャードに殺された亡霊の群れによる呪いと正確に対応する。漫然と羅列すれば散漫になる歴史の出来事を、意識的に緻密に構成しようという意志がうかがわれる。劇作家の初期に分類される作品であっても、確信犯的な悪への意志の造形は見事であり、それは後年のオセローにおけるイアーゴーやマクベス夫人などにおいて、さらに深められることになるであろう。2026/06/13
ホームズ
18
『ヘンリー6世』から続けて読むとやはり展開が面白いな~(笑)グロスター公の悪人ぶりが良いな~(笑)部下も兄弟も親族も皆自分の野心のために殺していくのが凄いな~。一度舞台でも映画でもいいから見てみたいな~(笑)2012/08/23
たつや
17
気まぐれで手に取った一冊ですが、読みやすい戯曲でした。ただ、極悪非道のグロスタが王になるまでと王になってからをシェイクっスピアが描いている。まるで、舞台でのセリフが聞こえてきそうな錯覚を思えた。多分、舞台らしい、演出やセリフの言い回しなんでしょうね。2016/05/02




