角川新書<br> コレクションと資本主義 「美術と蒐集」を知れば経済の核心がわかる

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角川新書
コレクションと資本主義 「美術と蒐集」を知れば経済の核心がわかる

  • ISBN:9784040821849

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内容説明

いま最も注目される経済学者、水野和夫氏と、コレクションの歴史と現在を知り尽くした山本豊津氏。資本主義の誕生からそれが終焉したあとの未来まで、経済学から美術までを縦横無尽に引用して語り尽くす。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

30
資本主義と美術の本質はパラレルな関係にあると言う視点からの刺激的な対談集。水野氏は、歴史的な低金利の現状を、資本主義が終焉を迎えていると、中世からさかのぼって解説して著名な経済学者。一方、山本氏は現代アートを扱う画廊経営者。中世イタリア、経済が停滞した低金利時代、美術界において「マニエリスム(模倣)」が潮流となったていたことと、同様な経済状態にある今、一種のマニエリスム的な村上隆、奈良美敏、草間弥生らが活躍している共通性に触れる等、停滞から脱するヒントとなりうるのではと思わせる指摘、非常に興味深い。2018/06/18

浅香山三郎

13
歴史のなかでの資本主義の変容過程と、美術作品のコレクション、作品の傾向と意味、アート市場までを話し合ふ広汎な対談。アートといふ評価が難しいものに価値を付けていくアート市場の形成と、資本主義が富を産む投資先を新しいフロンティアの創出によつて見付けていく仕組みの類似性が面白い。資本主義の終焉といふ事態のなかでの藝術の位置取りなど、美術と経済の共犯関係が今後どうなつて行くのか、関心が尽きないところである。2021/01/16

NICKNAME

11
アート界に限らず、蒐集という概念を元にかなり昔から主に西洋社会で一部の人々が豊さを享受するシステムが構築されたという事なのだろう。2018/01/31

Hatann

10
蒐集という概念で歴史と経済を捉えなおし資本主義の終焉を主張してきたエコノミストが画商と対談するもの。蒐集とは単に集めるだけではなく、自ちの価値基準に応じて分類・選別しながら蒐めるニュアンスを持ち、世界中の価値を蒐集して世界を所有しようとする西洋的嗜好に資本主義の精神を読み取る。投資すべき周縁がなくなり資本主義が終焉を迎えつつあるとするが、画商は、お金も芸術も壮大なフェイクだとし、より近くゆっくりすべき時代にて、有り余ったお金を美術品に投資することで、だぶついたお金を吸収して固定化することを提言する。2022/05/21

御座候。

7
余ったお金をコレクションの形で蓄え、そして少しずつコレクションの一部を売り払い資金を確保する。2022/10/06

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