内容説明
ドイツ文学者・池内紀の語り下ろし。老いに抵抗するのではなく、老いを受け入れて、自分らしく楽しくトシをとろう。そう決めた著者は、70歳になったとき、「すごいトシヨリBOOK」と銘打ったノートに、老いていく自分の観察記録をつけはじめた。もの忘れがふえたり、身体が不調になってきたり、そんな自分と向き合いながら著者は、老人の行動をチェックするための「老化早見表」なるものを考案したり、「OTKJ」(お金をつかわないで暮らす術)といった独創的な節約システムを生み出すなど、楽しく老いる知恵と工夫を日々研鑽している。「心はフケていないと思うこと自体がフケている印」「心がフケたからこそ、若い時とは違う命の局面がみえてくる」。名エッセイストによる、ほがらかに老いを楽しむノウハウがつまった画期的な本
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
126
年より関連話題の本が続きます。先週、ラジオ深夜便で著者の池内紀さんの話を聞いていてこの本が話題になっていたので手に取ってみました。とくに2章の「老いの特性」では群れたがるとか見知らぬ自分などが参考になりました。また3章の「老化早見表」では笑ってしまうことが多いのですが自分自身に照らしてかんがみることが多く反省の材料になります。いい本でした。2019/03/28
じいじ
81
タイトルに飛びついたものの、久しく眠らせてしまった。サブの「トシをとると楽しみがふえる」は、残念ながら私には詭弁でした。私は生来がセッカチで、行動に移るのは早いのですが、近頃は体力がついてきません。この同い年の著者も、気が短い性格とお見受けします。ところどころで「それは違うな…」横ヤリを入れたが、大筋は老人の気持ちを代弁してくれていて面白かった。老人一人ひとりが自分の「老い」を考えて、一所懸命考えて生きていきなさい叱咤激励されました。2023/03/22
keroppi
51
年をとっての切実な現実が書かれていて、「トシをとると楽しみがふえる」というほど、楽しいことは書かれていなかった。年をとることの現実を理解し、いかに生きる楽しみを自分で見つけていくしかないのかなと思った。2018/07/29
千穂
48
定年を迎えてから絵画教室でデッサンを学んだという池内さん。この本のイラストもご自分で描かれている。年を取ると人の話を横取りして自分のことばかり話す横取り症が増える。老若問わず人の話はちゃんと聞いてほしいよね〜老いに寄り添う、病に連れ添うと言う感覚は悪くないと思う。今後の参考に。2017/12/02
クリママ
45
すごいトシヨリなのか、すごいBOOKなのか。よりよいトシヨリになるためのBOOK、という感じ。そうそうと頷くところ、そっか―と思うところ、表題からもわかるように重くなく読みやすい。筆者の年齢になるまでまだもう少しあるが、年を取り老いていくことを受け入れなくてはいけないなぁと思った。親の老いを見ると哀しく、自分の老いは受け入れ難く思っていたけれど。2019/05/07
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