わかりやすい家族への信託

個数:1
紙書籍版価格
¥1,540
  • 電子書籍
  • Reader

わかりやすい家族への信託

  • 著者名:酒井俊行
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • すばる舎(2017/08発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784799106389

ファイル: /

内容説明

家族信託とは
今までの相続対策は、自分が死んだ後のことを考えて行うものでしたから、認知症のような自分が生きている間のリスクには対応できませんでした。

実は、認知症の財産管理対策と相続対策の両方に効果を発揮する、新しい財産管理の方法があります。それが、「家族信託」です。家族信託は、信頼できる家族に自分の財産を託して管理、処分してもらう方法です。

家族信託の対象となる財産は、不動産、動産(現金・商品・家財など)、自動車、株式、債権、特許権などの知的財産権がありますが、よく信託財産にされるのは、

・現金
・不動産
・自分が経営する会社の株式(会社の経営権)

 などです。家族信託は馴染みのない方法かもしれませんが、数年後には認知症の財産管理対策や普通の人にとっても相続対策の中心になる可能性すらあります。
 詳しくは本書の中で紹介しますが、家族信託では次のことが可能になります。

1.認知症になっても財産を柔軟に活用できる
2.死亡後、財産を誰に承継させるかを指定できる

 家族信託を利用すれば、認知症になっても、成年後見制度ではできなかった財産の柔軟な活用が可能になります。
 例えば、認知症の親に代わって不動産を管理することができます。不動産の売却や更地の上に新たな建物を建築することも可能です。
 自宅を売却する場合でも、成年後見制度と違って家庭裁判所の許可がいらないので、時機を逸することなく財産を活用できるのです。
 認知症になる前に、あらかじめ家族信託で手当をしておけば、預金の解約手続に頭を悩ませることもありません。
 また、今までのような遺言を利用した相続対策では「自分の財産を、どの子に承継させるか」ということまでしか指定できませんでした。遺言による相続では、次の承継先を指定できても、次の次の承継先まで指定するのは不可能なのです。
 家族信託なら、次の次の承継先まで指定できるので、「どの子に承継させた後に、どの孫に承継させるか」ということまであらかじめ決めておけるのです。
「自分が死亡した後には、子がいない長男に。その長男が死亡した後は、次男の子である孫に」といった方法で財産を承継させられます。
 こうすることで、子がいない長男が相続した財産が最終的に長男の妻の親族に相続(長男の妻の相続人は、長男の妻の実親や兄弟姉妹)され、家族の財産が他家に流出するのを防ぐこともでき、今までの相続対策では不可能だったことまで可能になるのです。
 そのため、家族信託を「相続対策のイノベーション」と呼んでいる人たちもいます。

 認知症対策にも相続対策にも使える家族信託ですが、導入するにあたり、注意しなければならない点が二つあります。

1.判断能力が十分あるうちに導入すること
2.財産を託せる、信頼できる家族がいて家族の理解を得られること

 せっかく家族信託を使おうと思っても、既に認知症によって判断能力が十分でない場合には利用することができません。
 その代わり、元気なうちに一度、家族信託を導入してしまえば、元気な時も認知症になった時も、死亡した後でも、効果を発揮してくれます。
 家族信託は、財産を託せる、信頼できる家族(親族)がいることが大前提です。
 したがって家族信託を導入するには、まだまだ元気なうちに、家族の協力を得ながら導入する必要があります。家族信託を利用するには、

どの財産を信託し、何を目的とするのか。
誰に財産を託すのか。
いつまで財産を託すのか。
財産を託す必要がなくなったら、託していた財産を誰に承継させるのか。
など、最初に決めておかなければならないことがたくさんあります。これらをそれぞれの家族の実情に合わせて考える必要があるのです。
 そういった意味では、家族のことを親身になって考えてくれる専門家との出会いも必要になります。では、誰に相談したらよいのでしょうか?
 残念ながら、家族信託だけの専門家はおりませんが、それぞれの分野で家族信託に精通している専門家がいます。例えば、私のような司法書士や、弁護士、税理士、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士などの大きな財産に関わる専門家です。
 ただし専門家の視点のみから、それぞれの家族を既存の方法に当てはめていっても効果的な対策は生まれません。
「家族信託」は万能な方法ではありませんので、時には遺言書や成年後見制度など、ほかの方法を利用しながら、それぞれの家族に最適な解決方法を探していく必要があります。家族の問題を解決する最適な方法が家族信託だということであれば、導入する価値のある方法です。

目次

第1章 家族信託を知る
第2章 家族信託を設計する
第3章 家族信託の手続と登記
第4章 家族信託の終わり

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

yuni

21
銀行で「認知症になった人の銀行口座は全て凍結されます。お母様が元気なうちに…」と言われて家族信託の勧誘をされました。提示された金額に驚き、これは自分で調べないといけない思い本書を手にしました。認知症等で母の口座が凍結されたら娘の私が母の生活費や介護費用を捻出しなければいけません。家族信託とは「新しく家族の財布を作り、親の介護や生活費のために使えるようにすること」だそう。銀行が勧めてきたのは営利を目的とした「商事信託」でした。家族信託を考えるなら士業の方に相談する「民事信託」の方が金額は抑えられそうです。2025/08/10

Humbaba

2
自分のことを自分自身で判断できる。それはとても恵まれたことである。現在はそれが可能であっても、将来に渡って同じように明晰な状態を維持出来るかはわからない。認知症になってしまうことは、誰にでも可能性がある。だからこそ事前に準備をしておくことが大切な人に余計な手間をかけずにすますために効果的である。2017/12/16

くるぽん

1
前回読んだ杉谷範子さんの『認知症の親の介護に困らない「家族信託」の本』で大枠を掴んでいた。こちらの本はそれに比べると専門用語が多い印象で情報量が多いため、この順番で読んだのが良かった。信託財産がなくなった場合は信託は終了すること、終了時の財産の行方なども参考になった。《家族信託とは、個人戦から団体戦へ。新しく家族の財布を作る。》という言葉が印象に残った。とはいえ、一人で本を読んだだけでは何も解決しない。家族と話し合わなければ。2020/08/09

よだみな

1
必要に迫られて、読みました。ほんとなんとかしないと2019/10/06

ちゃま

0
★★★☆☆(3.5)2022/11/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12229687
  • ご注意事項

最近チェックした商品