- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
享楽と華美の元禄時代の後、バブル崩壊により真田松代藩は財政破綻に瀕した。その松代藩がなぜ奇跡的な再建に成功したのか? この改革と指導者の理想が描かれた『日暮硯』は、すでに江戸時代から多くの共感を得て「政治のバイブル」=政治的な腹芸の書として広く読み継がれてきた。本書では、物語としてのみ読まれてきた松代の藩政改革の史実性を再検証する。さらにこの改革の特異性と成功の条件を、改革に失敗した久留米有馬家・岡崎水野家・阿波蜂須賀家や米沢上杉家などの事例と比較しつつ解明し、指導者のあるべき姿を浮き彫りにしていく。 【目次より】●『日暮硯』を読む ●恩田杢と松代藩宝暦改革 ●18世紀における諸藩の改革 ●『日暮硯』と改革の論理など イザヤ・ベンダサンの『日本人とユダヤ人』で「政治天才」といわれ、上杉鷹山と並び称せられる松代藩の名家老・恩田杢にみる改革成功のためのリーダーの条件を、現代的視点で読み解く意欲作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
6 - hey
3
江戸時代の改革の書『日暮硯』を時代背景含めて丁寧に解説した良書。2012/11/27
コホーー
0
信州松代藩家老の恩田杢は、揉め事が生じた時、領民や藩士を巻き込んだ対話による議論を理窟でギリギリまで詰めてみせ、それが現実の状況の前では無力化していることを明白にする。そして、「かく言ふは、理窟なり」とばかり、これまでの論理(形式的な従前の取決め)を一旦無効にし、混沌の中に実質的最善を見出す(別の論理で立ち向かう→現実に適合したシステムの再構築を目指す=政治的交換)。こうして、藩士も領民も温情ある杢に心服した上で、従来の制度を平和理に革命的に変え、結果長期安定に繋げる。これが日暮硯の真骨頂。2019/02/15




