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内容説明
世界遺産に登録後、注目を集め、往来の増え続ける熊野。熊野古道や熊野三山を観光する人は多いが、熊野の魅力はそれだけにとどまらない。聖なるもの・俗なるものが混じりあう不思議な伝説があり、古来から続く風習が残るなど、そこには失われた日本の原風景がいまも息づいている。観光では訪れることのない奥地へ自ら足を踏み入れ、語り部たちの言葉を丹念に聞き取り、これまで知られなかった歴史を探り出す。美しい写真とともに、誰も知らなかった熊野の姿をここに開陳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Porco
25
こうやって本にしておかないと、忘れ去られてしまう歴史があるんだと思います。集落が消滅しつつある時代にあっては、郷土史を記録することも大事なのかもしれません。2018/02/21
Kazyury
5
著者の鋭敏な感性による現地観察とヒアリング、考証に基づいた文章は、観光地でも世界遺産でもない「熊野」を伝承と歴史と現在の、立体感をもった場所(と人)として浮き上がらせてくれる。 また、写真家でもある著者が撮影した写真は、巡礼者と巡礼者を受け入れてきた地元民の眼を中心として「熊野」を見事に切り取っている。 しかし、時代の流れの中で地域が変貌するのは仕方ないが、山中で賑わっていた頃の集落の光景を見たい。余所者の我儘ではあるが。地味な題材ながらも、骨太な良書でした。知床本も著しているようなので読んでみたい。2019/04/09
Mimuchi
4
あとがきにあるように、熊野のことを語りながら、日本や日本人についても語るある意味壮大な新書です。 面白かった。2017/08/10
takao
2
ふむ2022/09/21
eddy
2
良書。すばらしいフィールドワーク。ありがたい。医者目線なのもいい。三体月、八咫烏にほとんど触れられていないとはどんだけ熊野は奥深いのだ2019/12/08