内容説明
泣けて、笑えて、役に立つ。介護実録の名作。
「頑固な父と、私のこともわからない認知症の母の世話をするのは、息子の私一人では無理だと思えました。それでも、やらなくてはならない。無理だなどと引いている暇はなかったのです。父とは何度も喧嘩をしましたが、私は東京へ逃げませんでした。」(本文より)
第一章(2006年~08年)母を看取る/第二章(2009年~13年)父を看取る
単行本では、老人ホームに入所した父が満100歳になる2013年2月までが描かれている。
その後、父は2015年3月に天寿を全うした。101歳と6か月だった。
本文庫では、2013年~2015年までを書き足し、完全版として刊行する。
単行本刊行時には各紙誌で反響を呼んだ。以下にその一部を紹介する。
嵐山光三郎――「この介護実録はまるでアクション映画だ」
斎藤美奈子――「淡々と書かれた介護日記にはお金の出入りなども細かく記され、参考になるところ大。エッセイとしても実用性の点からもオススメ!」
中野翠――「実践的なマニュアル本としても十分役立つ本。その上ユーモラスで愛らしい」
北上次郎――「この著者は若き日の不倫を隠さず、虚飾をまとわず、裸で現実に立ち向かう」
※この作品は過去に単行本として配信されていた作品の文庫版となります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ikkoku-Kan Is Forever..!!
3
定年を迎えたばかりのマガジンハウスの編集者に、田舎から掛かってきた一本の電話。ある日突然、親の介護をすることになった男が冗談交じりに書いたエッセイ。子供が親の面倒をみるというのが夢物語だというのは、実は『東京物語』から言われていることだから、「今のうちに貯金しろ」というのがこの本の主張だが、全体的な軽さがかえって肌感覚として、超高齢社会の日本がこれから迎える(耐えるべき)―団塊の世代が後期高齢者となり鬼籍に入って行くまでのー2025~35の日本社会への想像力を掻き立てるという意味で、実はホラー。2017/09/01
☆こまトゥーゆ☆
2
解説いまいち。介護の現場やその他認知症の方々の諸々を知っていると解説の題をハァ?って喧嘩腰に聞きたくなる。素人さん的には新鮮なんだろう。きっと 世の中の半分以上が新鮮で解説者のように感じるのかなぁ。もっとしんどい話あるけどな___ (ぼそぼそ)2017/09/08
こっこ
1
★★★☆☆ 最近はこの手の本ばかり読んでしまう。2017/10/11
もりもりたぬき
0
★★★★☆2017/11/14
サイエン
0
淡々と綴られるでも本当は大変な日々の出来事。誰にでもそして勿論自分にも起きるであろう親の介護。将来の不安がまた一つ増えた一冊でした。2017/10/18