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内容説明
『AIの衝撃』著者による警告の書! 飛躍的な進化を遂げる人工知能(AI)。明るい未来が語られる一方で、「AIに雇用が奪われる」という見方や、超越的な進化を遂げたAIが人類を支配する「2045年問題」などのAI脅威論も少なくない。しかし著者はむしろ、目前に迫る危機として、車、医療、兵器の3つを挙げる。共通するのは、私達の命に直結する分野であること。ここに今、最先端のAIが導入されようとしているが、中身の見えないブラックボックスであるうえに、ときに暴走の危険性をはらむ。世界の制御権が人間からAIへと移譲されたとき、その先に見えるのは自ら判断する機械・システムが人の命を奪う衝撃の未来。AIの真の脅威が明らかに!【目次】はじめに/第一章 AI脅威論の虚実/第二章 自動運転車の死角/第三章 ロボ・ドクターの誤診/第四章 自律的兵器の照準/第五章 スーパー・オートメーションの罠/おわりに
目次
はじめに
第一章 AI脅威論の虚実
第二章 自動運転車の死角
第三章 ロボ・ドクターの誤診
第四章 自律的兵器の照準
第五章 スーパー・オートメーションの罠
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
81
サブタイトルに「車、医療、兵器に組み込まれる人口知能」と書かれている。人工知能AI、昔は輝かしい未来の象徴として期待されいたことが本当に実現しそうだ。しかしそこには自律的であるがゆえの懸念も多いと書かれていた。人が関わるべき決定という行為をAIが担うことの決定までの経緯、理由が分からなくなるということ。映画や漫画で描かれてきたAIの反乱もあり得るのではないかと感じた。スーパーオートメーションによって人は何をなすべきか。哲学という学問の関わりがとても重要になるように思った。2017/10/29
きみたけ
68
著者は情報セキュリティ大学院大学客員准教授で、作家・ジャーナリストの小林雅一氏。タイトルに惹かれて手に取ったものの、5年前の出版でやや古新聞のおもむきも残っていますが、きちんと調査した内容でそれなりに楽しめます。 飛躍的な進化を遂げる人工知能ですが、目前に迫る危機として「車」「医療」「兵器」の3分野を挙げています。そこに共通するのは、私達の命に直結する分野であること。特に「兵器」への転用は暴走の危険性をはらむだけに、人類の脅威となると警告しています。ダイナマイトや核のように平和的な利用を望むばかりです。2022/05/31
鱒子
64
AIは人間を押し退ける存在ではなく、サポートしてくれる存在。あくまで最終決定は人間の手によるし、責任問題も当然そこに帰結する——とまぁ、ここが現時点での落とし所なのでしょう。AIを使いこなす人間こそが現時点では最強。個人的には自動運転の自家用車の一般化を心待ちにしています。「やあキット」って、ナイトライダーやりたい!!2020/12/31
Twakiz
34
映画「ターミネーター」の世界,そう遠くなく現実になるのか?AI搭載のロボットがが診断も手術も人間の及ばない精度・スピードで行うようになったら,医者の仕事はなくなるの?AIの現状・しくみ(ここは難しくて自分には理解の外)今後について運転・医療・軍事の3分野から解説してくれる本.自己学習するAI,もはや人間勝てないですね.でもAIはペットボトルのふた開けられないのだと.AIがもたらす脅威は人間を殺すことでなく「人間性」を殺すことかもと結ばれる.子どもたちの時代は,どうなっているのかな.人間として,生きよう.2017/10/28
hk
22
『このhkというイケメン患者の病名は”ナイス欠乏症”。梅干しを眉間に張り付けておけば2日で完治』 AI診断ロボさまがこのように仰せられた場合、頭を痛めることとなるのが人間医師だ。そんな前例きいたこともない。だがAIさまが云っていることが人間の診断よりも正確無比なのは実績が雄弁に語っている。 「hkの眉間に梅干しを本当に張り付けるのか?」医師は論理と倫理のはざまで葛藤するはずだ。こうなるのもすべてAIが「その結論に至った理路」を説明できないことに起因する。本書はこうしたAIの課題をわかりやすく指摘している。2018/09/17