集英社コバルト文庫<br> 虚剣

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集英社コバルト文庫
虚剣

  • ISBN:9784086005357

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内容説明

両親から離れ、妹の琴とともに三河で暮らしていた少年・連也は、剣の才能を見込まれ、尾張新陰流の宗家である父に呼び戻される。妹とのつらい別れを耐え、一心に修行に励んだ彼は、「尾張の麒麟児」と言われるほどの剣豪に成長する。やがてその腕が認められ、藩主義直の息子・光友の指南役として江戸に下ることとなった連也だったが、そこには尾張柳生と敵対する江戸柳生の一族がいた…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

永山祐介

1
僕が兄妹(もしくは姉弟)の物語に期待している点は、端的に言えば「それでも諦めきれない恋心」というところでしょうか。社会的な制約が許さない、相手を道連れに地獄へ落ちるようなものかもしれない、家族を裏切る行為かもしれない、そういった諸々の「ためらい」を抱えつつも、「それでも」捨てることの出来ない恋情に惹かれるのだと思ってます(だから、結末がどうなるかはさして重要ではなかったりする)。で、そういう点で見ると、この物語は十分に兄妹ものの要素を備えていると言えましょう。琴の静かな恋情は、強いものがあったと思います。2005/01/04

椿屋

0
キル・ゾーンにどハマりした後に初版で買ったものの、2度の引っ越しを経ても積ん読だった一冊をやっと読み終える。いまや気づけば、須賀しのぶがコバルト作家だと知らない読者も少なくないのでは。著者初の時代小説は、なんとも清廉で切ない業と愛の物語になっている。2017/05/19

紫鈴

0
本人もあとがきで書かれていますがなんとコバルトらしからぬ本!いや、この方の本は総じてそうなんですけど。漢、武士道です。☆42008/02/06

punto

0
追記。2008/05/06

alleine05

0
コバルト文庫なのになんと漢臭いガチな剣客もの。だが、それがいい(にやり) まあ、たしかに青春小説でもあっていると思うけど。最後の勝負の決着のつき方が少々不満だけど、全体的には満足な内容の作品だった。2011/02/27

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