ちくま文庫<br> 末の末っ子

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ちくま文庫
末の末っ子

  • 著者名:阿川弘之【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 筑摩書房(2017/08発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480434449

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内容説明

「あなた、どうなさるおつもり?」「驚き、あわて、かつ困る」。作家・野村耕平は二男一女の父、末っ子の友雄も小学四年生になるというのに、妻が懐妊。末の末っ子誕生を控えながら軍艦小説の執筆、親炙するS先生の全集編纂と仕事は多忙。お寝坊の秘書と、新しいお手伝いさん、悪戯好きの作家仲間と身辺はまったく落ち着かない。──昭和ファミリー小説の決定版!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

45
面白かったです。昭和のユーモラスな家族の物語。小説家の野村の妻が妊娠してからの1年が描かれていました。ドタバタ喜劇で最後まで楽しく読みました。2022/06/16

のぶのぶ

27
50歳を越えて、四人目の子供かあ。今、自分は3人の子をもち、もうすぐ50に近づく。まさに重なる境遇。でも、恐ろしくて子供は作れない。実際、阿川さんの家族構成をネットで調べたり、末の末っ子、リアル淳之さんの後書きを読んだりすると、どこまで小説なのか。阿川さんの海軍もの読んでみたくなる。阿川さんの新聞連載小説は、「カレーライスの唄」ではまっている。「きかんしゃやえもん」「雲の墓標」が好きなので、また、この手の小説を読みたい。忙しくないのがいいのかも。若い秘書への妄想も面白い。作家仲間のエピソードも面白い。2017/05/28

hitotak

12
小説家の妻に思いがけない末っ子の妊娠がわかってからの一年の日々が書かれている。師事していた志賀直哉の死と全集編纂、軍艦小説の取材などで多忙な毎日を、ドタバタ劇とユーモアを交えて書かれた楽しい小説。遠藤周作と思しき小説家仲間がちょいちょい顔を出し、長女の佐和子さんも明るく元気に学生生活を送っている。阿川弘之は海軍もののお堅いイメージが強く、読んだことはなかったが、こういう肩の凝らないホームドラマも書ける作家だったとは知らなかった。当の末っ子である息子さんが解説を書き、家族から見た著者が語られている。2020/11/27

きあ

6
阿川先生のご家族や周りの人々をモデルにかかれているらしいので、この加代子さんは佐和子さんの事なんだろうなと思いながら読んでいるととても面白かったです。昭和ファミリー小説の決定版!まさにその通りでした。解説で末の末っ子さんが書いていた、阿川先生の『アマゾンさんに悪いだろう!』には大爆笑してしまいました。本当にユーモアに溢れた小説です。2019/07/22

emtb

4
50を過ぎた作家の野村耕平は妻から妊娠したと告げられる。長男は二十歳だが、大病を患い長く入院していたため高校に通っている。長女は大学受験を控えており、年の離れた末っ子の次男も10歳になった。これから師事していたS先生の全集の編纂に、海軍小説の新聞連載が決まっている中で発覚した予期せぬ出来事。つわりで苦しむ妻の負担を減らすために秘書とお手伝いさんを雇うことに。ザ昭和な価値観満載のドタバタファミリーコメディ。とても厳しいお父さんというイメージだったが、面白い人だ。外面が激しく良かっただけなのかもしれないが。2022/06/05

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