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内容説明
だれも傍観者、忘却者であってはならぬ――
沖縄問題は、ヤマトゥが糊塗した欺瞞そのものである。
本質を射貫く眼差しと仮借ない言葉でこの国の歴史と現在を照らし出す徹底討論!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
松本直哉
23
やはり琉球処分から出発すべきなのだ。独立国だった沖縄の植民地化から日本の近代は始まったのであり、1972年の沖縄復帰は復帰ではなく再植民地化だった。だからこそ現在の米軍の沖縄への仕打ちにこれほどまでに無関心でいられるのだろう。読んでいるうちになにもかも打ち捨てて辺野古に座り込みに行きたくなるが、家族が、仕事が、と尻込みしてしまう自分が情けない。私に従う者は家族も財産も捨てよと言ったイエスの言葉が蘇る。指紋がなくなるまでカヌーのオールを握り続ける目取真さんには深い敬意を感じ、自分の生ぬるい日常が嫌になる。2020/01/05
秋 眉雄
17
目取真さんの『希望』という作品についてのやり取りが興味深かったです。主人公のような人間を出したくないから書いたという目取真さんと、そんなことが実際に起こることを密かに期待している辺見さん。それぞれの希望がすれ違うのは、ざっくりと言って現場で身体を張っている当事者か否かということでしょう。対談中、ほんの微かにでも傍観者的な面を見せてはならないとガチガチに固い辺見さんですが、それでも核心を整理された言葉で発しているのはさすがだな思いました。2023/08/06
二人娘の父
14
読むことが辛い、という本があるが、間違いなく本書はそうした種類の本である。沖縄というよりも、辺野古・高江の現実から、私たちヤマトの人間への告発が続く。それをただ聞き、読むだけの自分。構図をそう決めてしまうと、それは苦痛でしかない。逃れられない苦痛。目取真氏の主張がすべて正しいとは思わない。が、「私があなたの立場なら」と考えることは私にはできる。またしなければならない。上間陽子『海をあげる』の読後感とも似たこの感情を、私は考え続けなければならないと、あらためて決意する。2022/02/21
かふ
10
なんでこんなに腹立たしい本なのだろう。バートルビーは目取真俊ではなく辺見庸だ。辺見庸が目取真俊に寄りかかる感じの本になっている不快さ。沖縄の基地闘争をしている行動する人と個人に拘り続けている辺見庸ではどうも立場が違ってしまう。辺見庸が根本的なところでバートルビーなのは「自同律の不快」という日本人に同化出来ない苛立たしさだろう。沖縄人として行動出来る目取真俊に対するやっかみのようなものを感じる。けれどもだから辺見庸がまだ言葉を書き続けるのなら読みたいと思うのかもしれない。捨てきれないものがまだあるのだ。2017/09/04
ナリボー
5
8/10 沖縄戦や基地問題をはじめとして、沖縄から見たヤマトゥの都合の良さをハッキリ感じた。観念的なキレイごとのなんちゃって正義と、自分たちや将来のために身体を張って分かる生身の感情の大きな隔たり、というのは心に刺さった。2025/02/21




