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内容説明
体長わずか数ミリメートルの昆虫を求めて、アマゾンの密林や広大なサバンナへと世界を旅する著者は数々の恐ろしい目に遭ってきた。ペルーでは深夜の森で、帰り道の目印に置いた紙片をアリに運ばれ遭難しかけたり、カメルーンではかわいい顔したハエに刺されて死の病に怯えたり、ギアナでの虫採りが楽しすぎて不眠症になったり……。「昆虫こわい」と半ば本気で、半ば興奮を戒めるためにつぶやく著者の旅を追ううちに、虫の驚くべき生態や知られざる調査の実態がわかる、笑いと涙の昆虫旅行記。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
61
2017年刊。ペルー、カメルーン、カンボジアなどでの昆虫採集記。食事や危険な話も含めて臨場感がある。著者は虫好き少年から研究職に進み、専門は好蟻性昆虫。蟻塚を作るシロアリや、移動と捕食を繰り返すグンタイアリに紛れて生きる者たちだ。アリの群れは強大で生産力も高いらしく、多くの生物が依存している。成体がアリの幼虫そっくりなハエ、アリの巣に産卵する蝶やカエル、様々な形に進化してアリに随伴するハネカクシ類。小さな異世界の緻密さは、良質なSF小説のよう。多様性を愛でるという性質に、人間の未来があるように思う。2020/12/20
鱒子
55
図書館本。「昆虫こわい」は 「饅頭こわい」 帯がタイトルの良いフォローになってますが、コレが付いてない図書館本はちょっと損してる… サブタイトルがあると良かったと思います。紙質がよくカラー写真が豊富。虫に刺され蟻に噛まれまくり、ヤドクガエルまで触る、フィールドワークも楽しい良書。 同著者の「ツノゼミ」も一緒に借りてきてるのは、我ながらGJ。2018/07/22
えっくん
39
★★★★☆「昆虫はすごい」の著者による南米やアフリカなどの世界各地での昆虫旅行記です。ペルーに訪問しながらマチュピチュに行くより昆虫採集をしたいという著者ですが、珍しい昆虫を探しながら嬉しい~楽しい~と何度も歓喜する姿をみると、虫捕りに夢中の少年のまま学者さんになった感じでしょうか。危険な昆虫に遭遇し噛まれて血だらけになりながら「昆虫こわい」と感じつつも、本音は落語の「饅頭こわい」と同じなので真に受けて著者のところに昆虫をたくさん送りつけてしまうと、怖い怖いと言いながら著者はほくそ笑んでいることでしょう。2017/10/22
ミツツ
38
グンタイアリに共生する生き物はハネカクシやダニやハエなども入れると500種類以上にもなるとか。アリの社会ってそんな事になってるのね。また諸外国で採集されたツノゼミの不思議な姿に目が釘付けです。世界にはこんな面白い子たちがいるんだと嬉しくなりました。南米調査旅行の苦労?話しも大変面白かったです。2018/07/06
seki
37
昆虫博士の紀行文。私はどちらかというと、虫嫌いだが、著者が専門とするツノゼミなど、珍しい昆虫が満載で楽しく読めた。誰もが楽しく読めるように専門的な話はなく、写真も盛りだくさん。そして、ちょいちょい、環境問題や国際情勢の話題を入れてくるので、考えさせられる。タイトルの昆虫こわいは、落語の「饅頭こわい」にかけたもの。著者の昆虫愛と、こんなに面白い昆虫を是非知ってほしいという気持ちがよく伝わってくる一冊。2022/01/07
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