ボコ・ハラム―イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織―

個数:1
紙書籍版価格
¥1,430
  • 電子書籍
  • Reader

ボコ・ハラム―イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織―

  • 著者名:白戸圭一【著】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 新潮社(2017/07発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103511519

ファイル: /

内容説明

世界中で無差別テロを繰り返すイスラーム国(IS)すら、殺戮の残忍さゆえに手を焼く武装組織、それがナイジェリア発のボコ・ハラムだ。ISを上回る犠牲者を出し、女性や子供に自爆を強いる残虐な手口から、史上最悪のテロ組織と言われる。彼らはいかに生まれ、拡大したのか。何が目的なのか。謎に覆われた実態に迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shintaro

62
解説書である。ナイジェリア北部を発祥の地とするボコ・ハラムは、イスラム法典シャリーア(四肢切断の刑法含む)の徹底を求めるイスラム反体制運動の源流があり、リーダーのユスフが警察に裁判なしで殺害されてから、ISなどの訓練を受けてテロ集団に成り下がった。2014年4月に女子生徒集団拉致事件を引き起こし一躍有名になった。グローバル・ジハーディストの一員となったのである。女子生徒は82人が解放されたが依然として大半が囚われている。背景にはナイジェリアの内部の貧困、格差、教育の不足というポバティ・チェーンが存在する。2017/09/02

oldman獺祭魚翁

34
「アルカイダから古文書を…」を読んでいて、このナイジェリアの武装組織の名前が出てきたので読んでみた。ボコ・ハラムそのものの描くというよりも(まぁ余り詳しい事が解らない組織なので仕方ないが…)テロの定義から入ってサブサハラ(サハラ以南のアフリカ)特にナイジェリアの歴史的背景から、ジハーディストの主張などを書いているが、一般に向けたノンフィクションというより企業に向けたレポートの様な部分が多く、率直な感想は退屈だった。2017/08/20

テツ

22
ナイジェリアを拠点として活動するテロ組織ボコ・ハラム。最初はイスラムの教義を学び西洋社会の教育と支配から脱却することを目的とした集団であった彼らだけれど今では破壊と殺戮を躊躇わず、同じムスリムの同志であったとしても手を下す集団に変貌してしまった。何故テロリズムに染まるのか。貧困とそれにより植え付けられたルサンチマンという呪いから逃れようと踠くうちに集団の中で狂気は熟成されていく。全ての人間が仲良くだなんてお花畑なことは思わないけれど、世界全体のシステムをもう少し健全でみんなに優しいものには出来ないのかね。2018/09/05

エリク

19
2014年の少女誘拐事件でマスメディア・SNSで世界的に特に日本では、類を見ない知名度を見せたテロ組織「ボコハラム」。当時の社会の混乱、政治の不安定さ、環境・経済の悪化など、この事件は必然だったのかもしれません。 テロリストという一面しか知らされていない私たちに多方面から彼らについて教えてくれる貴重な一冊です。2019/09/16

hk

18
「ボコ・ハラム」とは「西洋の排除」とでも訳すべきだろう。江戸末期に流行った「攘夷運動」を旗印にしているナイジェリア武装勢力。それがボコ・ハラムなのだ。 読者の多くが「ハラル食品」というものを聞いたことがあるはず。ハラルとは「イスラム教指導層が認可した」といった含意の単語である。その反対語がハラムであり「認可していない」という含意だ。そこから転じてハラムを「排除」と訳してみた。なんだか語音が似ていてややこしいよね。「ハラルが認可、ハラムが不認可」です。だからボコ(西洋)のハラム(排除)となる寸法なのだ。2019/11/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12042274
  • ご注意事項