- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
日本各地で今、「小さな世界企業」が宝石のきらめきを放っている。ニッチな分野で世界のトップに立つ「グローバル・ニッチトップ（ＧＮＴ）」企業である。ＧＮＴ企業を全国に訪ね、調査してきた著者が、地域に存在するすぐれた中小企業の実態を紹介すると共に、後に続く企業を国や自治体が政策的に支援する方法を、様々に考察する。真の地域の内発的発展を促すためには、安易に補助金を配るだけでは十分でない。ドイツなどの成功例に学び、地域における知恵を育むための地域経済活性化策を提唱する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きみたけ
67
著者は通産省入省後、2008年から経済産業省地域政策研究官を務める細谷祐二氏。日本各地で活躍しているグローバル・ニッチトップ（GNT）企業に焦点を当て、すぐれた中小企業の実態を紹介した一冊。真の地域の内発的発展を促すためには安易に補助金を配るだけでは不十分で、ドイツなどの成功例に学び、地域における知恵を育むための地域経済活性化策を提唱しています。巻線機の日特エンジニアリング、極細内視鏡用光ファイバーの住田光学ガラスなどのさいたま市企業、メガネフレームやチタン製医療用機具のシャルマンなど。2023/05/20
koji
20
中小企業と言っても多様で、国の政策も照準が定まらず、さほど効果を伴わない場合もよく見受けられます。金融機関の融資担当も、地域密着型の小規模事業者を得意とする人もいれば、グローバルに展開する中堅企業を得意とする人もいます。私は、後者を長年見てきましたので、本書の問題意識はとてもよく理解できました。更に、NT企業、GNT企業の分類は、地域の力を引き込む広く深い中小企業支援のキーワードとして思考が整理されました。これから何回も読み、政策と金融を繋ぐ支援に取り組んでいきたいと思います。2017/09/25
おいしゃん
19
想像より堅い学術寄りで読みづらかった。もう少し実例を基にしたケーススタディが欲しい。2023/06/25
ともたか
10
「グローバル・ニッチ・トップ企業が示す未来」は 明るいか？2017/11/19
はるわか
9
グローバルニッチトップ企業。差別化生産。ニッチ、ファミリー、スピンオフ。並列実験と小さい組織単位。東成エレクトロビーム（超微細試作）、フジキン（バルブ）、昭和精工（飲料用金型）、メトロール（位置決めスイッチ）、エリオニクス（電子線描画装置）、日特エンジニアリング（巻線機）、渡辺製作所（コネクタ）、住田光学ガラス（血管用極細内視鏡用レンズ）、ポートライト（オイルレス軸受）、アライヘルメット、ベルニクス（電源）、ユニパルス（ロードセル、トルクメーター）、シャルマン（眼鏡）、ウラノ（切削加工）。2017/08/08
