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内容説明
かつて鳥だったころのことが忘れられず、母親と別れてケンジントン公園に住むことになった赤ん坊のピーター。妖精たちを率いて葦笛で音楽を奏でたり、公園内の小さい家での一夜の出来事など、妖精たちや少女メイミーとの出会いと悲しい別れを描いたファンタジー。バリーがいちばん初めに書いた、神話的な世界と幻想の世界が織り交ざった魅力あふれる「ピーター・パン物語」。挿絵アーサー・ラッカム。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
116
もう少し大きな版で絵もカラフルなもので読みたい気がしました。ピーター・パンの前日談のような感じの話です。訳者による解説が非常にわかりやすく読む価値があります。2017/08/11
まりお
47
自分は鳥だ、と思い込んだ男の子の赤ん坊。彼は家から飛び出し、ケンジントン公園へ。そこには鳥や妖精が住む場所。鳥と赤ん坊の、どっちつかずの男の子はやがて家に帰るのだが。公園の隠れた所で息づく妖精達の生活や、チャンスを逃し永遠となった男の子、公園の中に異世界が満ちる物語だった。2017/09/02
藤月はな(灯れ松明の火)
42
翻訳者が怪奇・幻想小説翻訳でお馴染みの南條竹則氏、挿画がアーサー・ラッカムとは、なんて贅沢なんでしょう!ピーターパンがネヴァーランドに行く前の物語。シェリーなどの英国詩人も登場しており、何時までも無垢なピーター坊やが一種の詩神としての立ち位置も分かります。鳥でもなく、人間でもない存在になってしまったピーター坊やがいつも裸だったのには吃驚。でもピーターを苛める鳥や一度はお母さんの元に帰ろうとしたピーター坊やが戻れなかった場面、違う世界にいるが為に訪れる初恋の人との別れは、何度、思い返しても胸が痛む。2017/08/15
帽子を編みます
34
これは『小さな白い鳥』の話中話を抜粋したお話です。解説にピーター・パンの由来云々が詳しいです。これはデービッドと私が作ったごっこ遊びのお話でのピーター・パン、ケンジントン公園に住んでいます。人間の赤ちゃんになる前は鳥で、その頃を覚えている?こめかみをぎゅっと押さえると思い出すかな。ピーター・パンはこの公園で鳥でも人間でもないどっちつかずとして暮らしています。第4章の家に戻って、お母さんを眺めて、それでも声をかけられなくて公園に戻って、また家に帰ってもう戻れなくて永遠に失う部分。なんて繊細な悲しみでしょう。2025/09/23
南雲吾朗
31
フック船長も、ウェンディーも、ティンカーベルも出てこない。もちろんネバーランドも海賊もタイガー・リリーもない。今迄知っていたピーター・パンとは全く違う物語。ワクワクする冒険や、海賊との戦闘等全くないのに、すごく心に浸みてくる。「この世に初めて生まれた赤ん坊が初めて笑った笑い声が割れて、そのかけらが妖精になった。」なんと夢のある表現だろう。ピーターが母親の元に帰れなくなったところでは、思わず泣けてきてしまった。後書きを読むと物語の訳が解る。短いけど良い小説。2018/03/12
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