内容説明
「勇者なんてやめだ! 俺は自由だっ!」
魔王を倒した俺・ウィルは、『模範的英雄』としての窮屈な生活が嫌になって、大勢の人の前でこう叫んで逃げ出した。
途中、山道で倒れた俺を助けてくれた少女・アイリスにせがまれて、彼女のパパとして一緒にのんびり暮らすことにしたんだが……なんと、アイリスに「働くの禁止! がんばるの禁止!」と言われてしまった! さて、俺は一体なにをして過ごせばいいんだろう。頑張らないように頑張れば良いのか? ……まぁ、今まで頑張りすぎてたし休んでも良いか。うん、そうだな、たとえ世界が滅びても、俺は二度と頑張らないぞ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
39
世界を救い模範的英雄としての暮らしを強要された勇者・ウィルが逃げ出した先で12歳の少女・アイリスに出会い彼女のパパとなるところから始まるスローライフ物語。何というバブみストーリー。バブみ力カンスト状態の少女・アイリス。自分もこんな少女とバブみに溢れた生活をしたい。社畜の心の奥底に眠るバブみ需要レベルを刺激されてしまう、そんな恐ろしい力をもつ小説ですね。羨ましすぎてウィルにただただ嫉妬してしまうばかりや。残業ばかりで毎日クソ忙しい生活をしている男にとっての理想郷やん。この調子で勇者一行堕ちていけ。2017/07/23
わたー
24
★★★☆☆魔王を倒した勇者ウィル。勇者として模範的な行動を強要されることに嫌気が差した彼が辿り着いたのは、包容力と慈愛に満ちたアイリスのもとだった。巷で流行りの年下少女に甘えるというシチュのためだけの物語。なのだが、登場人物がバブみと連呼しているのがいただけないかな。なんだか狙いすぎているようで、バブみを感じてオギャりたいという結果は同じだけど、ちょっとなあと。ただ、アイリスたんはとてもよかった。ダメ人間製造機の彼女に甘やかされたいだけの人生ではあった。2017/07/27
中性色
21
私を導いてくれ。行きついた先でロリに甘えるただそれだけの作品。結果的にはほぼ一つに要素を絞ったことによってうまくいった感じの引き算の良作といった感じ。ただ、そういったロリを楽しみたかっただけなのでバブみ云々はあんま関係なかった。それとマーガレットは結果としてまた違うタイプのママになるかと思った。個人的にはアイリスとテーネが好み2018/11/08
水無月冬弥
17
これがパブみなのか……、よく考えると人間失格な展開ではあるのですが、一人で世界を救った代償としては仕方ないのかな?(深く思案)。とはいえ、荒んだ心をもっていると読むだけで癒されそうな物語でした。2017/08/05
真白優樹
15
魔王を倒すも窮屈さに逃げ出した英雄の青年が、山の村で出会った少女のパパになり始まる物語。―――今まで頑張った分、これからは頑張らない。また一つ、奥深い物語が生まれちまったな。無意識からそんな言葉が零れてしまいそうなこの物語は、包容力と母性が極まった少女が勇者パーティを愛で包み込む物語であり、主に社会人等の現代世界に疲れた読者様には心に何かが刺さりそうな内容であり、癒しの物語となっている。勇者達が次々と堕落していく中、次に堕ちるのは誰になるのか。世界がピンチでも頑張らない物語の先とは。 次巻も楽しみである。2017/07/24