角川文庫<br> 農協月へ行く

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角川文庫
農協月へ行く

  • 著者名:筒井康隆【著者】
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • KADOKAWA(2017/07発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041061343

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内容説明

ご一行様の旅行代金は一人頭六千万円、月を目指して宇宙船ではどんちゃん騒ぎ、着いた月では異星人とコンタクトしてしまい、国際問題に……!? シニカルな笑いが炸裂する標題作ほか短篇七篇を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

95
初版は昭和54年。この頃筒井康隆にハマって読んでいたのを思い出した。冒頭の「農協月へ行く」昭和の45年すぎ日本の農協はパリやローマ、各地を団体で旅行するのが流行っていたな、円もまだ300円を超える時代だっので今考えるといかにお金があったかということ。その農協の団体さんが月旅行へ行く話。「日本以外全部沈没」はタイトル通り。好きなのは「村井長庵」とある江戸から小さな島へやってきた話。もし映画化しようとしても絶対無理のなんでもありの話。どれも皮肉やユーモア、そして怖さに溢れている。2024/09/03

催涙雨

60
「人類はみな平等。愛。性善説(中略)こういうものはみんな嘘であり〜」この理屈自体は理解できるしブラックユーモアも嫌いではないのだが、なんだろう、単に胸糞の悪くなる話を下ネタと混ぜたようなものはあえて読みたいと思うほど好きではないみたいだ。表題作や「信仰性遅感症」は有り体に言って嫌いだった。綺麗事をぶっ壊そうとする姿勢そのものにはいくらか共感を呼ぶものもあるのだが、あまりに対極的すぎると綺麗事と同じくらいわざとらしい代物になるよなあ、と思ってしまう。「経理課長の放送」と「自殺悲願」はわりと好きな作品。2019/06/06

おいしゃん

46
パロディ短編集。どれもドタバタ劇ながら、場面が全く違うので、色んな味わいを楽しめる。久しぶりの筒井作品だったが、他のも読みたい。2018/05/21

姉勤

41
映画やアニメから入り、著者の代表作と言える「時をかける少女」の次に本書を手に取った少年少女は卒倒するか、変な性癖に目覚めるや。7編にわたる、悪意と下ネタと諧謔と皮肉を尽くした、ナンセンスな短編集。しかし我々が遵法し真摯に向きあう現実社会と紙一重でもある。70年代はこれがダイレクトで許されたのか。表題のほか、収録の「日本以外全部沈没」は小松左京に許可をもらったのか。以後の短編もページを捲るほど"濃度"は濃くなっていく。毒も処方次第で薬にもなる。しかし、これだけ世の時勢が変われば、断筆したくもなるだろう。2025/05/03

NADIA

40
うーん、久々の昭和のパワーに圧倒された(^^;; この頃の世界から見た日本のイメージは今とは全然違うんだなあ。 野暮ったくて図々しくてたくましい。醒めた現代人にあの農協パワーを!! でも昭和特有の独特のドタバタ感についていけず、久々の途中挫折(^^;2018/10/12

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