内容説明
「書評の経験は全く初めてだった。僕が読書嫌いだということを知ってか知らずか、今まで誰一人として僕に書評を依頼したものはなかった。(中略)だからといって嫌々書いた本は一冊もない。どの本も誰かに読んでもらいたいと思う本ばかりだ。読書後の記憶はほとんど忘却しているが、これらの本を選択した意志は何らかの形で僕の創作と人生とは無縁ではないように思う」。朝日新聞に掲載された8年分の人気書評を書籍化。全133冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nuit@積読消化中
95
絵画や画家、映画や音楽といった芸術関連の作品になると、横尾氏の芸術家ならではの視点が入ってきてとても面白い。同じ本を読んでいても、凡人の私にはない考察で、なるほどそういう考えかと驚きつつも納得させられたり。当初、サラリと読もうとして手に取りましたが、味わい深い横尾氏の書評に夢中になり、いつの間にか時間を忘れて一気読みしてしまっておりました。そしてこういった書評集を読んでしまうと、またまた読みたい本が増え、うちの書庫が崩れ落ちそうです(^^;2017/09/04
マエダ
81
アルチンボルドの表紙につられ読んでみた。当たり前だが著者の経歴あって芸術分野の紹介が多く、読んでみようと付箋の数が多くなってしまった。2017/08/24
阿部義彦
28
芸術家の中で音楽家は比較的若い一定の時期に煌めく才能を爆発させるがその後老年期に関してはあまり引き付ける楽曲をのこせていない事が多いのですが、画家に限ってはピカソや草間彌生を筆頭として長い人生で何度も破壊と創造を繰返して何時までも精力的で創作欲が衰えずなによりも長寿の人が多いのですよね。(性欲も衰えず何回も結婚したりね。)横尾忠則さんも80を超えて今だ現役で朝日新聞の書評を続けていらっしゃいます。その生き方の片鱗がこの本から溢れだしているようです。編集の妙もあじわえます。「猫」「現代美術とは?」等など。 2017/08/11
Tadashi_N
27
色々な文体と表現方法で、色々な本を紹介している。2019/11/18
kubottar
22
さすが芸術家のお薦めする本は見たこともないようなのばかり。少しずつかじっていこうと思う。2017/08/29