講談社現代新書<br> 縮小ニッポンの衝撃

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講談社現代新書
縮小ニッポンの衝撃

  • ISBN:9784062884365

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内容説明

これから日本は、かつて世界のどの国も体験したことのない人口減少に突入していく。社会保障・人口問題研究所の推計によると、2053年には日本の人口は1億を切り、2065年には8088万人になるという。これから約50年間で46211万人の日本人が減少する。私たちの未来に何が待ち受けているのか? NHKが総力を挙げて、少子高齢化に悩む全国の地方自治体を取材。一足先に超高齢化に突入した地方の衝撃的な姿とは?

目次

プロローグ
第1章 東京を蝕む一極集中の未来 23区なのに消滅の危機(東京都・豊島区)
第2章 破綻の街の撤退戦(1) 財政破綻した自治体の過酷なリストラ(北海道・夕張市)
第3章 破綻の街の撤退戦(2) 全国最年少市長が迫られた「究極の選択」(北海道・夕張市)
第4章 当たり前の公共サービスが受けられない! 住民自治組織に委ねられた「地域の未来」(島根県・雲南市)
第5章 地域社会崩壊集落が消えていく 「農村撤退」という選択(島根県・益田市、京都府・京丹後市)
エピローグ 東京郊外で始まった「死の一極集中」(神奈川県・横須賀市)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

113
もう日本の人口は下り坂にかかっているそうだ。人口が減り高齢化が進む。当然自治体に入る所得税や市民税も減りかわりに福祉にお金がかかる。市民サービスは低下し・・・の悪循環、それがニッポンの行く末ということ。2020年は東京オリンピック、しかし1964年の時と比べれば正反対な状況。雇用も求人と求職者のミスマッチにより労働力も不足。そんなニッポンの縮小モデルが北海道・夕張市が紹介されていた。読んでいてあれこれ考えたり調べているとこの先のニッポン明るくないことは確かだと感じた。2017/08/25

えちぜんや よーた

100
今さらNHKが「衝撃」と言うことの方がよほど「衝撃」w 人口動態なんて何十年も前から分かってたことだし。「公共放送やのに警鐘を鳴らすのが遅すぎるわ!」って、タイトルを見て突っ込んでしまった。 ただこの本の良いところは2点ある。1つ目は取材力でさすが天下のNHKさん。もう2つ目は解決策は提示していないこと、意図しているのかどうかわからんけど。もう「お上をあてにすんな」ということを暗示しているのか。もしくはNHK自体が思考停止状態に陥っているのか。もはや「昭和の権威」は衰弱死に向かいつつあるように感じた。2017/08/27

Miyoshi Hirotaka

73
江戸期に人口は2.5倍増。明治には三千万人になった。鎖国後、新田開発に投資し、内需拡大に成功したのが背景。一方、人口は21世紀までの140年間で3.8倍に激増。ここからは、自然減に転じる。都市部は人口流入で暫く現状維持だが、地方では再生不可能な水準に縮減した町や村が急増。社会の仕組みは人口増とその維持が前提なので、わが国史上初の事態だ。配分すべき資源にも縮減が及ぶ。無慈悲な淘汰に委ねるのか、自らを変えて適応するのか、未来のために積極投資するのか、個より全体という厳しい価値判断の受入れとその実行が迫られる。2018/08/23

slider129

50
先に読んだ「未来の年表」と同趣旨の内容。どちらも戦略的に縮むことの必要性(本書では”撤退戦”と呼んでいる)を説いているが、こちらでは実際の自治体に取材をしている分、よりリアルに深刻さが伝わって来る。夕張市などの先行して撤退戦を始めている実情を知ると、いかに日本の政治が地方を切り捨てているかを感じさせられる。これからは問題を先送りする政治家は厳しく糾弾しないといけない。本書を読んでも、国民が等しく痛みを分かち合うぐらいでしか解決策は見当たらないが、AIやロボット介護等の第四次産業革命に期待するのも消極的か。2017/11/23

shikada

48
NHKの取材班が、人口減少により縮小していく日本の姿を描き出す。一極集中が続く東京ですら、2025年には人口減少が始まる。地方は言うまでもない。東京が地方の人材を吸収し、生み出した富を地方に再分配するモデルはもう成立しない。未来の日本の縮図として、人口がピーク時に比較して9割減少した夕張市を紹介している。人口減は税収減に直結するため、市役所職員も絶望してどんどん辞職し、道路や水道等のインフラの維持もままならない。必然的に、インフラを一箇所に集中させたコンパクトシティを目指さざるを得なくなる。 2019/04/28

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