レディーミツコ

著者名：大和和紀【著】

講談社（2017/08発売）

• ISBN：9784063480047

内容説明

文明開化の洗礼を受けてまもない日本に、光子（ミツコ）は星をつかんで生まれてきた。そして、18の年、彼女は運命の出会いをする。彼の名はハインリッヒ＝クーデンホーフ＝カレルギー伯爵。光子の波乱の人生の始まりだった……！　国際結婚の先駆者であり、明治天皇の臣下として、日本の婦人を代表して遙かボヘミアへ赴いた実在の人物・ミツコ。大和和紀が、その人生を鮮烈に描き切る!!　他に「ギデオンシリーズ」3編を併録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[blacktea]

再読。表題作ははるか昔、小学校の低学年くらいの時に読んだっきりな割りに、覚えている通りのシーンが続出で、よほど印象深かったのだろう。全編漢字にルビが振ってあったり、体裁は子供向けだけど、今読んでも全く見劣りがしない（まあ細長すぎる脚とかはアレだけどさ）。ロマンス性を強くしたとの事だったけど、愛はきっかけで、これは意志の物語だと思った。甘ったれないミツコがほんとに素晴らしい。「薔薇子爵」は不思議な話。「パエトーン」って山岸涼子も同タイトルで原子力の話を書いてた気がする。やっぱりそういうイメージなんだなあ。

2015/06/25