内容説明
六本木で恋に夢につまずく6人の女性の物語。
金曜日の六本木、どしゃぶりの深夜。ウェイトレス、キャバクラ嬢、ラジオDJ、OL、ダンサー、ネイリスト。同じ日、同じ街で交差する6人の女は、夢に、恋に、仕事につまずいていく。そこには、ひとつとして同じ時間は流れていない。それぞれの人生、物語が存在する。共通するのは、多くの女性が抱く“他人に見せない、見せたくはない”苦しみ、“自分らしく生きることのツラさ”。それらがリアルに、カッコよく描かれた6人の女性の物語に、読者はいつしか自分を重ね見る。涙を誘いながらも、女性の力強さと未来を夢見させる短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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10
失恋したり、仕事がうまくいかなかったり…他人から見るときらきら輝いてるように見えたって本当は誰だって悩んで苦しんでたりするものだ。女だって強く見えて強くない。それでも幸せや信念、プライドや守るべきもののために前を向く。そんなほろ苦いけれど前向きな女性たちのストーリー。同じ雨の日にもたくさんの思いが交錯している。どの主人公も素敵だったけど、一番千秋が好きだな…。守られたい、頼りたいと思ってきた彼女が、今度は自分を好きになるために変わろうとする姿勢がなんだかうらやましく思えました。2012/10/05
ATSUSHI
2
分かりやすいストーリー。でも、面白い。2017/01/09
macco
2
Lilyさんの本は好き嫌いが分かれるけど、これはさらっと読めました。私、苦手なタイプの女性が主人公だと途中で読むのやめちゃうんですよね。。この本はオムニバスでタイトル通り「パープルの傘」をそれぞれの主人公が手にして物語を紡いでいきます。東京でそれぞれ仕事なり恋愛なりの居場所を見つけようと苦しみながらも前向きにがんばってる女性たち。主人公たちがみんな個性的で、共感はあまりできなかったけど、こういう人たちも実際にいるんだろうな〜と知らない世界を垣間見た感じ。2013/12/23
あゆみ
1
6人の物語は恋、夢、仕事とそれぞれの話だが、どれも共感できる。馬鹿な女だなぁとか、思ったけど本人たちはそこで悩み、読んでいてそんな姿に何故か共感出来る。主人公だった人物が別の話に出てきて繋がるのは良かった。この本を手に取った理由は完全に表紙が可愛かったからだけど正解だった。サクッとやめて面白かった。2017/05/02
しなだ.jp
1
それぞれの登場人物が置かれている状況が特別すぎて感情移入はできないけど、客観視しながらのめりこめる2010/12/18