創元推理文庫<br> 夏の沈黙

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創元推理文庫
夏の沈黙

  • ISBN:9784488285050

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内容説明

テレビのドキュメンタリー制作者のキャサリン。彼女は順風満帆の生活を送っていた。手がけた番組が賞を獲得、夫は優しく、出来がいいとはいえなかった息子も就職して独立。しかし、彼女のそんな人生は一瞬で暗転した──引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた瞬間に。『行きずりの人』というタイトルのその本の主人公は自分自身だ。しかもそれは、20年間隠しつづけてきたあの夏の秘密を暴こうとしている! デビュー作ながら刊行前に25ヶ国で出版が決定し、世界で旋風を巻き起こした驚異の長編ミステリ。/解説=三橋曉

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

miri

57
引っ越した先で、見覚えのない本を開くと、隠し続けてきた過去の秘密が書かれていた。誰がどんな目的で置いていったのか。ミステリーとしての構成は置いておいて、キーワードとしては母、子供、性。二組の親子の関わり方、母親と性。ミステリー部分を外して、このキーワードで書かれていたらだいぶ違った印象になっていたと思います。ミステリーを成立させるために、唐突に性の問題が出てきて、そんなに軽々しく扱うものではないと疑問に思ったり。次回作に期待。2021/07/18

momi

43
引っ越し先に見覚えのない本が置いてあり中を開いて見ると…自分の秘密が書かれていた!!「全世界に衝撃を与えたデビュー作」と帯に書いてあります!!これは…そそられます!たしかにひきつけられます…。20年前に隠された秘密が何だったのか知りたくて一気に読ませる作品なのですが…あることが中途半端になっていたり呆気ない結末だったり…ご主人の変わり身のはやさに呆れるやら…引っ張った割には終盤にかけて盛り下がっていきました…。私には残念な作品。2018/01/23

Yoko

13
不穏で落ち着かないイヤミスかと思いきや、鋭い人間洞察や脆いようで切れることのない親子の情愛なども描き切っている、デビュー作とは思えない作品。今後の作品にも期待したい。2017/07/24

Masa

12
読了。帯にあった、「衝撃の結末」的な部分は眉唾なのですが、非常によく出来た物語です。ミステリの態をとってはいますが、これは「家族」をテーマにした重いおもいお話です。両親との関係、妻との関係、子どもたちとの関係。読み終えて煙草を吸いながら、そういったことを考えさせられました。登場人物全員に、何かしらの思いを抱きます。思わず胸を締め付けられたのは、主人公キャサリンの母親がとったある行動。母親、という存在を強く感じ、体力の衰えてきた自身の母親を想いました。決して爽やかな物語ではありません。でも、読んでよかった。2017/07/20

そら

6
テレビのドキュメンタリー制作者のキャサリンは、仕事でも家庭でも、順風満帆の生活を送っていた。しかし、そんな彼女の人生は一瞬で暗転した―引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた、その瞬間に。その本は、20年間隠しつづけてきた、あの夏の秘密を暴こうとしていたのだ。と、凄く惹き付けられるあらすじだけど、その秘密はよくあるパターン。最後に、おっ!とは思うけど、ちょっと強引じゃないかな。期待外れでした。 2018/05/14

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