内容説明
雪に閉ざされた山荘。そこは当然、交通が遮断され、電気も電話も通じていない世界。集まるのはUFO研究家など一癖も二癖もある人物達。突如、発生する殺人事件。そして、「スターウォッチャー」星園詩郎の華麗なる推理。あくまでもフェアに、真正面から「本格」に挑んだ本作、読者は犯人を指摘する事が出来るか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハゲおやじ
111
久しぶりの作者。なかなか 読むスピードが上がらず、こりゃあ時間が掛かる…と思っていたが、半分を過ぎたあたりからペースアップした。読んでいる時が、夜の風が強い日だった為に本の情景とリンクして臨場感たっぷりになった。女子大生は犯人じゃ無いと思ったが、なんと!(私には珍しく)コイツ犯人だな って半分位 読んだ時点で わかっちゃいました。でも、過去の復讐が動機だと思ったのに まさかあんな結末とはねぇ…。猫丸先輩は出てこないよ(って 誰も思ってないよね)。2021/03/01
相田うえお
109
★★★☆☆21013【星降り山荘の殺人 (倉知 淳さん)】はっきり言ってジャケ買いです。内容など気にもせず、まあ面白かったら儲けものみたいな感じだったんです。ところが!書き出しから心鷲掴み!主人公の男性が仕事場の上司を突き飛ばし、社長から呼び出しくらうシーンからスタートです。初っ端から気になる話なんですけど、はて、こんなお仕事小説みたいな内容から、どうやって山荘の殺人というミステリーに展開していくんだろ?などと思いつつ読み進む事しばらく、おお!らしくなってきた〜!殺人だ〜!雪に閉ざされ電話無し、さて!2021/02/14
えにくす
108
★★★★☆ザ・クローズド・サークルの、伝説の新本格推理。雪山の山荘に、男女九人が集められた。その晩に第一の殺人が発生。招待客のジゴロ探偵とその助手の主人公が、捜査に乗り出す。天候が悪化し交通や電話が遮断された中で、第二の殺人が。この時点で犯人を二人に絞る。そして遂に終盤にジゴロ探偵がエルキュール・ポアロばりの謎解きで事件を解明して、みんなの前でまさかの犯人指摘。外れた!と思ったら、その後ラスト40ページで驚愕の大ドンデン返し!噂に違わぬ傑作。見事に騙された!ミステリーファンなら、必読の一冊だ。2020/08/26
かみぶくろ
103
真犯人のところで思いきり笑ってしまった。細かい違和感を吹き飛ばすような清々しい騙され方だった。本当にミステリー作家ってのは人が悪いね。(褒めてます)2017/08/13
mihya
96
このままだと犯人がいないんだけど…と思っていたら、ミスリードにまんまとしてやられた。犯人が分かってから遡ると、確かにヒントに書かれてる内容で合ってる!嘘は書かれてない!合ってるよ! ページ数は多めだが、軽快に読み進めることができた。西澤保彦さんの解説で自ら書かれているが、同じ香りがした。2022/05/20