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内容説明
WELQに端を発するキュレーションサイトの問題をDeNA報告書と10年以上のネット編集の実体験から解説。もはや「マスメディア」となった2017年におけるネットの現実を示した上で、身を守る術を紹介する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リキヨシオ
37
良質な情報を得るにはお金を払う必要がある。いつでも手軽に見る事ができるネット記事が扱っている情報は幅広い。その多くは無料で閲覧できる一方で誰もが情報が発信できて素人同然でも資格いらずで情報源は曖昧で信憑性は不明で責任の所在が放棄されている。ネット記事を扱うビジネスは記事の内容よりもPV数重視なのは間違いない。ネット情報は不正確と説明するだけでなく、自分が閲覧するネット記事がどのように利益を出すのか、全体の説明をする必要があると思う。良質な情報か?手軽な情報か?日本人の情報への向き合い方を問う1冊。2017/10/09
阿部義彦
24
7/10発行、本屋に並んだばかりでまだ書影は無しです。「電通と博報堂は何をしているか」は面白かったけど、この本は私、よく分からない事だらけだしそもそもネットでネタ漁ったりググる習慣が無いので、はてなも、2ちゃんねるも名前しか知らないしそれで不自由してないです。本を読む時間をもってるお陰でスマホで芸能人とかの暇ネタ漁りや食べログや健康情報など初めから興味無いのです。ええ、ヒカキンも最近本か雑誌で読むまで知りませんでした。良質な情報獲得には時に金を払う必要がある事を理解する。が最後の言葉。私にはそれが本なの!2017/07/15
たかやん
22
「ヤフーニュースで読んだ」という言葉を平気で使い、「バズってる」という言葉を知らなかった僕は無自覚なネット初心者だったようです…。タイトルのように「クソ」が乱用されながらも、中身はDeNA問題を中心とした真面目なネット解説本。「コンプガチャ問題」を知らなかったし、それに伴ってDeNAのゲーム事業縮小についても。「1PVは1PV」という格言がまかり通ってしまう今のネット秩序でできることは、必要以上にクリックしないこと。ネット関連本もいくつか読んでいきたい。2017/09/10
白義
18
Googleのアルゴリズムを悪用してネットに蔓延るクソメディアたちのクソ記事乱舞。今や検索をして良質な情報を探り当てるのは極めて難しい時代になった。そうしたキュレーションサイト問題はやがて、医療、健康関連のフェイクニュースで人命を脅かそうとまでしている。ネットがかくもクソになった歴史とその構造、やり口、そしてそれに立ち向かう少数の有志の活動といった「ネットのクソな商売」の裏も表もしっかりと描いた名著。かつて希望と期待の象徴だったネットがヘイトとデマと企業の金儲けの温床になった今の時代にこそ読むべき本である2018/09/16
hk
18
「足ではなく検索エンジンで稼ぐ記者」「コタツ記者」「トランプの指先介入」「検索エンジン最適化コスト>>記事制作コスト 劣悪ネット記事の苗床」「広告記事隠し・ステマ」「まとめサイト問題で謝罪したDeNAはスケープゴート?」「ネット記事は剽窃だらけ」「網羅性を持たせるため、ある語句についてグーグル検索上位の記事から核心部分だけを抜き取って継ぎ接ぎ。語尾を微修正して著作権問題回避」などがトリガーワード。 タイトルからして『逃げ』『扇動』とメディアの常套手段が含まれている。書き手は自身の胸に手を当ててみるべきだ。2018/08/06