内容説明
年間20万組超が離婚する現代――。ある日、子どもたちと会えなくなってしまった父親が急増している。彼らはなぜ子どもに会えなくなったのか? 男たちが歩むそれぞれの人生を、自身も当事者であるライターが描く。別れてから現在までのこの2年半の間にお会いした当事者の方々。彼らの声を集めたのが、この本である。本のタイトルを『わが子に会えない』としたが、今は会えている人、再び会えなくなった人も証言者に含めている。子どもに会えなくなった男たちとはいったいどのような人なのか。別れに至るまでにどのように出会い、子どもをつくり、そして別れたのか。そして別れた後、どんなことを思い、どのような人生を歩んでいるのか。善悪では計りきれない多くの人生、つまりはより多くの視座を伝えることで、“会えない”という現象に可能な限り接近したいと思っている。(本書「プロローグ」より)。『僕の見た「大日本帝国」』、『本で床は抜けるのか』の著者による最新作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きんばら いつき
27
もっと知られた方がよいと思う問題。片親の同意なしの連れ去りが合法で、取り返しに行く行為が違法なのはおかしい。また、証拠なしの証言のみでDV認定されるのも問題点を孕むのがわかる。男性の家庭参加を社会が求めるのであれば、家庭における男性の権利擁護や男性差別の廃絶はセットではないか?それに、これからは男性の専業主夫が連れ去る側になることも考えられる。同意なしの連れ去りを司法は保護するのではなく、連れ去った側も連れ去られた側もどちらも有利にはせず、親権について双方の話し合いの場を持たせるのが本来の役割では?2023/06/05
ルカ
19
突如、身に覚えのないDVを主張され、子供を連れ去られた父親が、こんなにいるとは。 虚偽DV、単独親権制度。全く守られない父親達。 早急に対応しなければならない問題だろう。2022/07/27
じょんたん
8
子どもを巻き込む離婚問題。どちらか一方だけが悪いということは無く、何も悪くない子どもが一番傷つく。いがみ合って一緒にいるよりも、別れて子どもと頑張るシングルマザーの姿は崇高なものだと思っていました。今回は父親側からの意見なので、新たな視点で読み終えることができた。2017/03/02
秋桜
7
様々な理由で離婚をして自分の子供に会えないのは辛いだろうな。DVなど全くなくても相手側の策略でDV夫になってしまうこともあるなんて驚きです。そんな夫婦の間に生まれた子供は、お母さんの洗脳で自分の父親を恨むのでしょうか。2017/04/14
ででんでん
7
DVと聞いて、イメージするものも、視点を変えると全く違うものになるのか…と思いながら読み進めたが、次第にひとつひとつの事例を読むことに疲れてしまい、後半は流し読みとなってしまった。疲れました。2017/02/19