幻想植物園 - 花と木の話

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幻想植物園 - 花と木の話

  • 著者名:巖谷國士
  • 価格 ¥1,400(本体¥1,273)
  • PHP研究所(2017/07発売)
  • 真夏も楽しく!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/11)
  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569818269

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内容説明

【複数色を使用したコンテンツです。モノクロ端末では一部読みづらい場合がございます。】身辺に生きている花と木。幼い日に記憶の中にある懐かしい花と木。旅で出会ったふしぎな花と木。友人や家族にまつわる花と木。神話や伝説、絵本、詩歌、映画や漫画の中で印象に残った花と木……を著者が優しく語る。全編に行き渡る「植物愛」を通して、日常が幻想を超え、生命の営みが透けて見えてくる。『PHPスペシャル』に3年間好評連載したものを加筆、再編集してまとめた1冊であるが、連載では盛り込めなかった逸話を写真とともに盛り込んでいる。連載当時タイトル周りに挿画を提供した「宇野亜喜良」による「Botanical Gallery」を掲載。月桂樹、アネモネ、桃、えにしだ……季節に合わせた花と木が3廻りし、よりいっそう日常と超現実の世界は自在な広がりをみせている。人はきっと森から生まれたのかもしれないと思わせる魔法のエッセー集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

76
カラーイラストがうれしい花を題材としたエッセイ。マロニエの章で「ヨーロッパの墓では特に芸術家や作家の墓に、花ではない何かを備えていることがある。」として「ロシア・バレエの立役者ディアギレフの墓には、古びたバレエシューズがおかれ…マンレイの墓には、からのフィルムケースが積まれ…」彼らに対して敬意を表す表現手段が恰好良い!2015/09/05

毒兎真暗ミサ【副長】

32
一月から十二月までの代表する綺羅びやかな植物をイラストとともに紹介する作品。『幻想』と冠する理由は植物に由来する神話を絡めているからで、月桂樹、アネモネなどポピュラーな花から オオオニバスやサフランの歴史背景(サントリーニ島の壊滅など)まで奥深く教えてくれる。添付の写真がモノクロなのが残念だが、添えられたイラストは独特で目を見張る宇野亜喜良作品。寺山修司も惚れ込んだ作家だと後で知った。ハマナスで高倉健を描いていたのは網走が関係してる?昭和の良い時代を生きた男達が愛する花木を紹介する、そんな優しい幻想譚。2023/08/01

yn1951jp

32
巌谷の旅や庭、家族や知人などの思い出にあふれた植物カレンダー。マロニエとブルトン、アンスリウムと澁澤、柿と種村、オリーブと瀧口など亡き人の面影が感傷を誘う。宇野亜喜良の「少女花」も素敵。「フローラ逍遥」と合わせて読むと澁澤との思いの違いが見えそう。次は荒俣の「花空庭園」を読もう。12月には『バンクス花譜集』展が開催される。しばらく植物愛に浸りそうである。「ぽかんと花を眺めながら、人間も、本当によいところがある、と思った。花の美しさを見つけたのは、人間だし、花を愛するのも人間だもの。」(太宰治『女生徒』)2014/11/16

愛玉子

31
元々のタイトル『花と樹の話/私の植物誌』を、単行本化を機に出版社が改題とのこと。巻頭の宇野亜喜良さんのイラストは確かに幻想的ですが、内容は幻想というよりノスタルジア、植物に纏わる懐かしい記憶が清明な言葉で紡がれています。期待していた澁澤龍彦的エロティシズム溢るる植物園(どんなだ)ではなかったけれど、これはこれで好きです。私が子供の頃、夜になると窓に何か当たることがあったのですが、犯人は家の前にあった藤の鞘から弾けて飛んだ種だったことや、柘榴の実をもいで友だちとこっそり食べたことなど懐かしく思い出しながら。2021/06/14

まーぷる@低浮上

16
宇野亜喜良さんの挿絵が見たくて図書館本で読了。巌谷國士さんの作品は初めてだったけれど、花や木に対しての思い入れや愛情がストレートに伝わってくる、それでいて落ち着いて気品のあるエッセイだった。幼少期から草花に触れる経験が有るのと無いのとでは、大人になってから興味を持つかどうかに大きく影響するんだろうなぁ。ここ数年、時々自宅で花を飾るようになったせいか、どの章も興味深かった。実際に手元で楽しむのも、散歩中に偶然出会うのもどんなシチュエーションでも心を癒してくれるのが花や木、植物なのかもしれない。2020/07/22

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