岩波新書<br> 日本の近代とは何であったか - 問題史的考察

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岩波新書
日本の近代とは何であったか - 問題史的考察

  • 著者名:三谷太一郎
  • 価格 ¥950(本体¥880)
  • 岩波書店(2017/07発売)
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内容説明

政党政治を生み出し,資本主義を構築し,植民地帝国を出現させ,天皇制を精神的枠組みとした日本の近代.バジョットが提示したヨーロッパの「近代」概念に照らしながら,これら四つの成り立ちについて論理的に解き明かしていく.学界をリードしてきた政治史家が,日本近代とはいかなる経験であったのかを総括する堂々たる一冊.

目次

目  次

 序章 日本がモデルとしたヨーロッパ近代とは何であったか

 第一章 なぜ日本に政党政治が成立したのか
  1 政党政治成立をめぐる問い
  2 幕藩体制の権力抑制均衡メカニズム
  3 「文芸的公共性」の成立──森鴎外の「史伝」の意味
  4 幕末の危機下の権力分立論と議会制論
  5 明治憲法下の権力分立制と議会制の政治的帰結
  6 体制統合の主体としての藩閥と政党
  7 アメリカと対比して見た日本の政党政治
  8 政党政治の終わりと「立憲的独裁」

 第二章 なぜ日本に資本主義が形成されたのか
  1 自立的資本主義化への道
  2 自立的資本主義の四つの条件
  (1)政府主導の「殖産興業」政策の実験
  (2)国家資本の源泉としての租税制度の確立
  (3)資本主義を担う労働力の育成
  (4)対外平和の確保
  3 自立的資本主義の財政路線
  4 日清戦争と自立的資本主義からの転換
  5 日露戦争と国際的資本主義への決定的転化
  6 国際的資本主義のリーダーの登場
  7 国際的資本主義の没落

 第三章 日本はなぜ、いかにして植民地帝国となったのか
  1 植民地帝国へ踏み出す日本
  2 日本はなぜ植民地帝国となったか
  3 日本はいかに植民地帝国を形成したのか
  (1)日露戦争後──朝鮮と関東州租借地の統治体制の形成
  (2)大正前半期──主導権確立を目指す陸軍
  (3)大正後半期──朝鮮の三・一独立運動とそれへの対応
  4 新しい国際秩序イデオロギーとしての「地域主義」
  (1)一九三〇年代──「帝国主義」に代わる「地域主義」の台頭
  (2)太平洋戦争後──米国の「地域主義」構想とその後

 第四章 日本の近代にとって天皇制とは何であったか
  1 日本の近代を貫く機能主義的思考様式
  2 キリスト教の機能的等価物としての天皇制
  3 ドイツ皇帝と大日本帝国天皇
  4 「教育勅語」はいかに作られたのか
  5 多数者の論理と少数者の論理

 終章 近代の歩みから考える日本の将来
  1 日本の近代の何を問題としたのか
  2 日本の近代はどこに至ったのか
  3 多国間秩序の遺産をいかに生かすか
   あとがき
   人名リスト