内容説明
「性」とは生きる根本――。それはたとえ障害者であっても同じことだ。脳性麻痺の男性を風俗店に連れていく介助者がいる。障害者専門のデリヘルで働く女の子がいる。知的障害者にセックスを教える講師がいる。時に無視され、時に大げさに美化されてきた性の介助について、その最前線で取材を重ねるうちに、見えてきたものとは――。タブーに大胆に切り込んだ、衝撃のルポルタージュ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
103
自らの性に関する価値観を揺さぶられる内容だった。性は自由ではあるかもしれない。誰が誰を好きになろうと。性風俗が男性にとって不可欠な業態なのもわかる。性にお金を介在させることに対してはどう思うか?ましてそれが国民の血税からだとしたら。そもそも売春はいいのだろうか?性というものは自然な欲求だが自然も個人差あるだろう。男性と女性の性の違いなど。健常者でもモテなくて童貞はいる。とにかく処理さえ手伝ってくてというわけでもなさそう。どこまでが人権で保障される範囲なのか人権が強く偏りすぎて性に倫理を介さないのは嫌悪感。2013/12/27
やせあずき
90
セックスボランティアとは、障害のある方の性行為を手助けする方のことです。どんな話なのか全く想像もつかないまま読み進め、かなりの衝撃を受けました。「障害者の性と愛」というタブーに挑戦した著者。しかし取材を進めるなかで、これまで語られてきた偏見や美談と現実とのギャップに悩みながら、最後には一つの結論へと行き当たります。全く自分が知ることもなかったであろう世界を見せ、性について改めて考えるキッカケを与えてくれた本書は、ノンフィクションの真骨頂だと思います。かなり迷いましたが、読んでよかったです。2015/05/21
おいしゃん
84
「もし自分が何らかの障害を負っていたら」と、考えたことはあっても、「その立場で、性とどう向き合うか」と考えたことのある人はそうそういないだろう。広義での性、行為としての性、そして恋愛、結婚。それらにおいて、障害者と健常者の間に、これ程まで隔たりがあるのかと、気付かせてくれるルポだった。2016/05/31
kinkin
75
誰でもが持つ性欲。障害者も当然持っている。しかし世間は、そのことから目をそらそうとする。当事者も語ることをさける。障害者に対する差別に配慮してか今まで取りあげられなかった問題だ。逆に配慮すればするほど、差別化することになる問題でもある。このことについて著者は、海外の実例などもあげ、真剣に考えている。タイトルを見たときは面白半分の気持ちだった自分を自戒。2014/06/09
takaC
74
正答はないだろうね。2013/04/04
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