内容説明
〈サイネット〉をむしばみ壊滅的な被害を引き起こす感染。それを食いとめる鍵が、共感能力者(エンパス)たちの封じ込められていた能力にあることが改めて確認され、〈アロー部隊〉のメンバーとEサイたちは、感染の影響で生じる大規模な集団発症事件と〈サイネット〉崩壊の危機に力を合わせて立ち向かう。
命を懸けた作戦のなかで、ヴァシックとアイビーはその精神的な絆をしだいに深めてゆくが、一方でアイビーはヴァシックの身体に生命に関わる問題が潜んでいることを知る……
巻末には特別短編を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユキタ
10
世界のシステムの再構築も佳境に入り、感情を解凍したサイたちの姿を見るとここまでシリーズを追った身としては感慨深いものがある。念動力者が誰かを愛する時の弊害も、十人十色だな。世界中を移動しちゃうとかは笑ってしまう。サイレンスの条件付けのないサイが多数派になる前に、貴重で優秀な前例者による対策が確立されますように(笑)2017/07/12
アネム
9
★★★★★ 大好きなシリーズだから星5。 でもサイよりチェンジリングカップルの話しの方が好きかな。2017/07/24
aiko
5
サイ=チェンジリングは久しぶりの再読でしたが、やはり読み応えあって面白い。ロマンスですが骨太の設定と崩壊しつつある世界が影の主役ですね。 シリアスな展開山盛りの中、氷のようなヴァシックが鮮やかな精神を持つアイビーに溶かされていく様子が大変可愛い。また、男女のロマンスだけに留まらず、抑圧されていた人物が殻を打ち破り過去を受け入れ、新たにどういう生き方を選択するかという部分をがっつり描いてくれるので人間ドラマとしてもしっかりしてますよね。現在止まってしまっていますけど、全作翻訳されると良いのですが。2023/02/05
kokorika
1
サイネットの崩壊が次々に起こり、感染者でない人々を救うため力を尽くすEサイとアロー。ウァシックとアイビーの絆も深まるが、彼を壊し命を危険にしている物から彼をどう救うのかも気になる。緊迫した場面も多いが、主人公二人の愛を確かめ合う時のまさかの出来事、相変わらずのルーカスとホークの会話、ケイレブとサハラのその後なども楽しめ楽しく読了。2023/06/10