内容説明
戦国時代一の名軍師・黒田官兵衛の嫡男・長政の指南役として出仕し、彼に、武士としての心構えから、戦場での将としての立ち居振舞いまでを教え込むとともに、九州島津攻め、文禄・慶長の役、関ケ原合戦と、歩みをともにした、歴戦の勇士・後藤又兵衛。彼には自らの矜持として持っていた、武士としてのあるべき姿を、その人生において具現したいという、理想があった。常に泰然と構え、水の如き心持で戦に対峙せよと説く又兵衛に対し、血気盛んで情動的な教え子・長政は次第に彼に対する反感を募らせて行く。その確執は、やがて修復不可能となり、又兵衛は黒田藩を去らざるを得なかった。その後、大坂の陣が起こり、又兵衛は、不利を承知しながらも豊臣方に参加。時代の名主となった徳川家康を散々に苦しめながら、命を散らして行く。生まれつき、要領の良い世渡りが苦手で、武人として誇らしく生き切ることのみを願った、一徹な男の魅力を描く、長編歴史小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BIN
3
黒田長政との確執により出奔し大阪の陣で散った後藤又兵衛の話。最初は長政に慕われており、これでどうなって喧嘩別れなるのか不思議に思っていたが、途中から偏狭な長政が表面化して、いつ出て行くんだろうと楽しみにしながら読んでいた。又兵衛もなかなか良い性格している。長政の狭量っぷりが際立った作品とも言える。2012/08/24
ゆみゆみ
2
いま読み終わりました。最後のシーンは泣けました。吉兵衛長政と又兵衛は、何をそんなにいがみ合っているのだろうか、長政が狭量なのが一番良くないけれども又兵衛も相当な頑固者だしどっちもどっちだな、と思いながら読んでいました。けれど最後にきて、本当はお互いに心の底では認めあっていたのではないか、素直になれないがゆえの反発なのでは?と感じました。2015/05/28
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