内容説明
斎藤道三、松永久秀と並び戦国の梟雄と称される宇喜多直家。子の秀家は、後に秀吉に寵され西国を代表する大名に成長する。その礎を築いたのが直家であった。本書は、信長の中国攻めの先鋒であった秀吉も恐れたという希代の謀将の、数奇な生涯を綴る長編小説である。備前国の守護代・浦上氏の重臣であった祖父・能家は、主家をよく守り立てる篤志家であったが、同僚の突然の裏切りによって、一家は離散の憂き目に遭う。死を前にした祖父に、不甲斐ない父に代わってお家再興を託された直家。追及の手を逃れるため、彼は備前福岡の地で不遇の少年時代を強いられるが、やがて、生母の執り成しで再び浦上家に仕えることになった。初陣で功を成し、念願のお家再興を果たした直家は、以後、権謀術数を弄して備前・美作の諸将を倒し、主家をも追放して山陽の要衝の地を制するのである。不遇の身から一代で大名に伸し上がった男の本懐を、人間味溢れる筆致で描く力作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
48
俺「ねえ、おかんべえで誰が宇喜多直家演ってた?」妻「あの人。昔ロッカーだった人」俺「わからん」妻「顎が長い人」俺「ああ、陣内か」妻「そうそう」そう言われてみれば確かにそうだったけどほとんど印象に残ってないな。そして、この本読んでる間に全く陣内孝則を思い浮かべることはなかった。と言うことは大河はミスキャストだったんじゃないのか?まあ、あれは色々とヘンテコだったからな。2015/02/13
スー
4
秀吉が恐れた箇所は無かったが、梟雄らしさ満点で何も無い状態から国持ちに成る過程は読みごたえ充分でした。最後は後妻を制御できずに家中を疑心暗鬼にさせてしまうところは悲しかったが過去のやり方を見れば仕方ないのか。松永久秀に比べると好意を持てる人物に書かれ同情出来るところも多々あり、最上義光に近い印象を受けた。こうでもしなければ戦国時代は生き残れなかったのだろう。2016/06/13
ゆうへい
3
松永久秀と並んで、戦国の梟雄といわれている宇喜多直家の生涯が分かりやすく描かれています。騙し討ちや身内討ち、毒殺といった暗黒な手段を繰り返し行ってきて、大名にのし上がったという印象を受けました。まさしく腹黒く底知らずの謀略家です。
かかし
3
稀代の謀将・宇喜多直家を主人公にした本。武士は勝つことが本文といわれた時代を謀略によってきり抜ける。名将の歴史2008/01/29
玉野ゆうき
2
ある日突然、味方が敵に!謀略を得意としたのは、この出来事の影響が大きいと感じました。まぁ誠実な人物だったら生き残れなかったと思いますが。 最後まで苦悩し満たされない人生だったのかな。身内に欲しくない人物ですわ! 2019/05/17
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