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内容説明
孤独である自分、未熟である自分に胸を張れ──岡本太郎の言葉〈メッセージ〉は、時代を超えて私たちの魂を射ぬく。本書は、いまも読み継がれているベストセラー『自分の中に毒を持て』、そしてその姉妹本『自分の運命に楯を突け』に続くシリーズ第三弾である。太郎が生前、さまざまな媒体で発表してきた原稿や講演を中心に構成した。その多くは、はじめて書籍化されたものだ。そんな貴重な原稿の中から、現代に通じる熱いメッセージを厳選している。第1章 人生のドラマは、いつだって自分が中心だ 第2章 「挑み」をやめた瞬間から老人になる 第3章 人生は不純なものとの闘いだ 第4章 人間は樹に登りそこなった 第5章 創造すること、それは人間の本能的な衝動だ 第6章 ぼくは抵抗する。その決意はますます固い
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
97
著者が言う「生きること」=「闘うこと」おは随分考えさせられました。「闘う」でそれに伴う勝ち負けがチラついてしまうのですが、そうではなくむしろヘーゲルの弁証法的なもの、つまり「受け止めること/ぶつかること」から生じるモノを掴め、と。つまり化学反応させろ、ということではないかと思ったりしました。2024/12/29
ω
48
「老」なんていう言葉、活字はこの世から追放したほうがいい。孤独で自由に生きれば、老いるきっかけがない。だから老いない。そのかわり、一歩でも身を引いたら負けだ。「挑み」をやめてしまった、その瞬間から老人になるんだよ。絶対に妥協しない。激しく挑み続ける。それしかない。2023/12/03
33 kouch
41
"人間が一番人間らしいときは孤独のとき…" 太郎語とでも言うのだろうか。古典文学のような力のある歯切れのよい文章。岡本太郎が軽蔑すべき小市民の自分にはよく刺さる。Kindleのハイライト機能を駆使すると全部色がついてしまう。そんな自分でもスポーツ等で全国民が熱狂していると、何か違和感を感じて目を背けたくなる感情はある。「架空の場所で代用の生きがいにうつつをぬかしている。そんなことで自分をごまかすなんてむなしいだけ。それが現代の1番の悲劇」 小市民なりに今ある意地を"孤独"で育てたい。2023/06/03
Y2K☮
39
戦い続ける姿勢。孤独と孤立の違い。世捨て人にならず、世間や社会の欺瞞媚び汚れにノーを突きつけた上で、あえてその中へ飛び込む。決して染まらず迎合せず「人間とは何か」を生き方で訴える。ビジョンは政治経済芸術の三権分立。きれいで心地良い作品と芸術をきっちり分ける必要は無いと思うが、鑑賞する側の意識の程度は問われてもいい。その時だけ楽しければ満足なのか(そういうケースもある)。或いは人生そのものを今より楽しいものにしようと奮い立つか。後者には戦いと創造が必要。己を変え、世界を変える。敵は多数派。嗤われてナンボだ。2020/01/28
Y2K☮
38
必要なのは「孤独」と「泥くさい根源的な現実」が織り成す対極的緊張。世界即自分で自分即他人。己だけを大事にしない。と同時に、我は毅然として他の何者でもない我。決して全体主義に堕さず、大事な答えを誰かの判断に委ねない。夢と現実。理念と生活。孤独と仲間。一見相反するふたつのいずれかを道徳や打算やロジックで切り捨てず、自分の中で闘わせ、アウフヘーベンして新たなひとつの解を導き出す。一元論。著者が意識していたかどうかは知らないが、やはり「禅」に通ずる姿勢だ。生きるとは闘うこと。不純な空間でいかに純粋を貫くかの挑戦。2022/04/05
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