創元推理文庫<br> ほうかご探偵隊

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創元推理文庫
ほうかご探偵隊

  • 著者名:倉知淳【著】
  • 価格 ¥621(本体¥565)
  • 東京創元社(2017/06発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488421090

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内容説明

ある朝いつものように登校すると、僕の机の上には分解されたたて笛が。しかも、一部品だけ持ち去られている。これで四件目だ。同級生が描いた変哲もない風景画、クラスでも人気のない飼育小屋のニワトリ、不細工な招き猫型の募金箱――いま五年三組では“なくなっても誰も困らないもの”が続けざまに消え失せているのだ。いったい誰が何の目的で? 四番目の被害者(?)となった僕は、真相を探るべく龍之介くんと二人で連続消失事件の調査を始める。小学校を舞台に、謎解きの愉しさに満ちた正統派本格推理。/解説=川出正樹

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とろこ

86
面白かった。「今時の小学生が、同級生同士でこんな言葉遣いするか?」というツッコミどころはあったが、メインキャラが江戸川乱歩に傾倒している、ということで納得。ストーリーは、飼育小屋のニワトリ失踪以外は、「事件」とも呼べないような「小さな謎」の連続発生。しかも、5年3組限定で起きる。それを、男子2人女子2人で解明しようとする。イジメも殺人もなく、悪意がある人も登場しない。ジュブナイル小説として書かれたらしいが、なかなかどうして。派手さこそないが、「本格推理」に必要なものは全て揃っており、読後感も爽快だった。2017/07/09

papako

86
楽しかった〜。疲れた身体にはちょうどよい。小学校の教室から次々と不用品がなくなった。その謎に挑戦する高時くんと龍之介くん。あやしい先生、お腹を裂かれたニワトリ!散りばめられる伏線。さてさて犯人は?ジュブナイルだけど、謎解きもしっかりしていて、二転三転するラスト。短いけれど、楽しめました。龍之介くんの叔父さんはあの人?アンソロジーのだと思ってたら、ぜんぜん違った。ミステリーランドだったんですね。2017/07/01

hnzwd

67
倉知淳が子供向けレーベルであるミステリーランドに書き下ろした一作。小学五年生四人組がクラスで起きた無価値なもの連続盗難事件の謎を追うというストーリー。正統派のジュブナイルでありながら、きっちりどんでん返し決めるのは流石。主人公達みたいなミステリ好きの子供にも、ミステリを読んだことのない子供にも勧められる一作かと。2017/07/18

オーウェン

61
小学生用に仮名が降られているミステリーランド作品。 倉知さんは江戸川乱歩に憧れていたので、探偵隊という小学5年生が挑む日常の謎。教室で盗まれた縦笛の真ん中と、図工の絵。そして募金用に置いた招き猫と、飼育小屋の鶏が連続して盗まれる事件。それを解くため高時は親友と共に探偵隊を結成する。子供用なので単純かと思いきや、解決になるとどんでん返しが炸裂する。事件がとんでもない方向に進むかと思ったら、クラス内で解決する規模のものだったり。探偵役の龍之介があまりにもカンが良すぎるのだが、こういう子供って必ずいるよね(笑)2022/01/31

瑞佳

52
少年少女向けのミステリーランドとはいえ、このシリーズは侮れない。ヘンテコな謎にユルめのユーモア、そして学校あるあるなエピソードなど、そのどれもが甘酸っぱくてニコニコしながら読み進めていく。やがて小利口な探偵くんによって大人が舌を巻くようなロジカルな推理が展開したと思ったら、そこから二転三転と、謎が解体され再構築されていく。その様子は、わたしたち大人の読者もどんどん子どもに帰っていくようで、なんとも言えず微笑ましくほっこりした気持ちに。ジュブナイルらしくお見事な着地でございます。2017/08/28

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