創元推理文庫<br> 凍った夏

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創元推理文庫
凍った夏

  • ISBN:9784488278083

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内容説明

12月、イーリーの公営アパートで、デクランという男が肘掛け椅子に座ったまま死んだ。閉所恐怖症の彼は扉を外し、窓を開け放したまま寝たために凍死したらしい。自殺の可能性が高いとされたが、取材に訪れた新聞記者のドライデンは疑問をおぼえる。デクランは金に困っていたが、部屋のコイン式電気メーターには硬貨がたっぷり補充されていた。自殺する人間がそんな行動をとるだろうか? 小さな謎は思いもかけない真相の手がかりだった。ドライデンの丹念な調査と明晰な推理によって少しずつ解かれていく人々の秘密。端正な英国本格ミステリ。/解説=若林踏

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

panam1927

25
★★★☆☆2017/08/25

山ちょ13

23
「凍った夏/ジムケリー」読了。初読み作家さん。タイトルに夏が入っているシリーズです。死体発見場の不可解な状況から謎を提起し、そこから物語は始まっていく。とにかく物語中の情景を思い浮かべると寒そうで寒そうで。主人公が記者ということもあり、社内で様々なネタを扱っているが、その幾つかが事件と密接に関わっていた。読み進めていくに従って、そこがリンクしていく過程が面白かった。殺されたデクランもジョーもたまったもんじゃないでしょう。ドライデンの裁判での証言。嘘も方便ってやつで、人間の情ってもんでしょう。2017/09/21

J・P・フリーマン

14
大寒波の中で自殺・事故に見せかけた殺人が相次ぐ。徐々に解決に近づいていく正統派ミステリ。ドライデンが密かに独自の捜査を初めて、事件が自分の過去と関係しているとわかった瞬間から面白くなってきます。というか、最初にフィリップって名前が出てたのに気づかなかった。2019/11/02

rosetta

11
★★★★★お見事!と言うしかない。まさにミステリの王道を行く作品。謎が少しずつ解明されていくのだけど、更に新たな謎が現れると言う仕掛け。興味を引っ張り飽きさせない。悲しい過去とかのくすぐりもありの、アイロニーがありすぎて笑えない英国らしいユーモアとか。シリーズ物だと言うことだが、全く気にならずに読める。翻訳がちょっとだけ滑らかさに欠けるかな。2017/07/23

stobe1904

10
新聞記者フィリップ・ドライデンのシリーズ4作目。今回、ドライデンは記者として取材するだけでなく、70年代時点にこの事件の発端となった出来事の1当事者でもあった。丹念に伏線を張り巡らせて、きれいに収束させる手腕はこの作品でも抜群の冴えをみせている。妻ローラの容態と合わせて、このシリーズの行く末はどうなるのか、次作が楽しみ。 ★★★★☆2017/07/24

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