内容説明
日本社会が少子高齢化を迎えて消費が伸び悩み、地方の過疎化も急速に進むなか、銀行のあり方が問われている。日本経済全体が長きにわたるデフレから脱却できないのも、銀行がリスクを恐れて顧客に融資をしようとしないことが大きな要因と見られているため、日本政府はついに銀行業界にメスを入れるようだ。いま実施されている「マイナス金利」政策も、その一環だと言える。地域をまたがる「水平合併」、同じ地域での地方銀行と地域金融機関同士の「垂直合併」――これらがまさに推し進められようとしている。また日本の銀行は、行員維持のために顧客に損をさせるような金融商品を売り込んだり、地域企業の資金調達を困難にしているなどの問題もある。日本政府は、どう整理してメスを入れようとしているのだろうか。ベストセラー『パナマ文書』の著者が、誰もが無関心ではいられない「銀行」の問題を、誰よりも平易に解説しつつ、これからどうなるかを論じる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
111
最近地銀の在り方が結構本になっていて私も少し話などをする関係上から読んでいます。この本も若干扇情的な感じで書かれていますがあまり根拠がないような感じで巷で結構話題になっている域を出ないという気がしました。まあ外から眺めることも必要なのでしょうが、実際に地銀あるいは信金あたりで働いている人々の感じはいかがなのでしょうか?2017/04/17
糜竺(びじく)
18
正直読んでいて難しかった。とりあえず、銀行も世の中の変化に合わせていかないと生き残れないということ。2020/06/14
mazda
16
大体銀行がカードローンをやっていることがおかしいと思っていたのですが、やはりそういうことのようですね。本来ならば、企業の技術力を適正に目利きし融資することで、GDP向上に尽力することが仕事のはずですが、自分たちがリスクを取らず、日銀の当座預金にタダでついてくる利息をもらうとかありえません。以前から思っていたのですが、なぜ日本ではノンリコースローンをほとんどやっていないのでしょうか?ノンリコースにすれば、住宅への出資ももっと楽にできるようになります。ここでも、自分たちがとりっぱぐれないことしか考えてない!?2020/01/03
yuki
4
「金融の現場を全く知らない人が、机上の情報だけを集めて書いた」ような本。2017/03/15
サンゴ
2
銀行に限らず、役割を果たさなければ淘汰されるのでしょうね2017/05/06