内容説明
チャンスを掴んだのは31歳の時。2年前に応募した国連から突然書類審査に合格との知らせが舞い込んだ。2000倍の倍率を勝ち抜き、いざパリへ。世界一のお役所のガチガチな官僚機構とカオスな組織運営にビックリしながら、世界中から集まる野性味あふれる愉快な同僚達と、個性的な生き方をする友人らに囲まれて過ごした5年半の痛快パリ滞在記。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
28
自分らしくあるためにとはよく言うけれど、行うは難し、日暮れて道遠し。でも、川内さんは、地道に悩んで迷って、答えを出していく、そういう素直な姿を本を通して読者に見せてくれる。ありがたいなぁと思った。2019/07/03
ジュール リブレ
27
羽田空港でパリ行きの便から読み始め。花の都パリの、国連で起こる出来事は、多様性から程遠い日本社会とは大違い。食堂での大サルサパーティとか、国連用語のヴィザ、メモ、の流れが面白く読めた。2017/07/12
中嶋YN
23
2019年マイベスト本。読後感がすごくいい。爽やかさと切なさが同居する感じ。2019/10/31
しーふぉ
23
エッセイ好きにはオススメの1冊。国連機関で働いていた時のパリでの生活や職場での出来事を軽いタッチで書いていてめちゃくちゃ面白い。国連機関で働いている人もカオスだし、芸術家達が占拠して観光名所になっているスクワットと呼ばれる場所もカオス。みんなに読んで欲しい一冊。2021/05/01
ハレ
17
まず、作者の頭の良さ、行動力、天性の明るさが良運をもたらせてるのだろうというのが感想。国連ってなにやら難しい組織のようだが、作者が採用されたのは文化や教育を携わるパリの国連本部。持前のバイタリティで楽しみながら精力的に仕事をこなす。国籍が様々な人達との交流も楽しげ。ここ以前にも様々な職業についていたが、結局のところ「書く」という仕事に辿り着いたのかな。文章も気取らず平易な言葉で読みやすい。多方面にアンテナがあり好奇心いっぱいの作者だからこれからも「書く」仕事以外にも活躍の場をもとめるでしょうね。 2024/02/05