内容説明
2016年6月、世界の政治経済を震撼させたイギリス国民投票によるEU離脱――
そして、そこに至るイギリスのEU 加盟時から現在までの歴史も決して平坦ではなかった――。
これから孤高の道を歩むイギリスがめざす方向は? また連合王国としてのイギリスは解体に向かうのか?
イギリス外交史・国際政治の第一人者が歴史的背景からイギリス政治社会とヨーロッパを展望する一冊!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
宇宙猫
22
★★★★★ イギリスがEU離脱に至るまでの過程が、すごく分かりやすかった。日本でも「最低でも県外」に踊らされたように、嘘が大きすぎて信じちゃったイギリス国民には気の毒な結果だったと思う。2017/01/20
うえ
4
四つの地域でアイデンティティがあまりに異なるイギリス。それは欧州の他国でも見られるとか。「イングランドでは、自らのアイデンティティをブリティッシュと考えている人の方がEU加盟を支持する傾向がある。反対に、自らのアイデンティティをイングリッシュと考えている人たちは、よりEU加盟には批判的であり、さらには移民にも強い抵抗を示している。このようなイングランドナショナリズムの台頭こそが、EUからのイギリスの離脱の決断に結びついている…他方で、スコットランドではむしろ、アイデンティティを重層的にとらえるのが一般的」2020/07/07
コカブ
3
イギリスのEU脱退を決定した国民投票直後に出た本。イギリスの対EU政治史という観点からまとめた本だった。例えば欧州統合が進みだした戦後のタイミングでいうと、チャーチルは世界をソ連・アメリカ・英連邦・ヨーロッパの4つの勢力によって成り立つ(イギリスはヨーロッパではない)と考ええていた。ヨーロッパ統合は独仏を軸に進み、後からイギリスも加わる。やがて80年代のサッチャー首相の時代になると、与党保守党内では欧州懐疑派が勢力を強めてくる。サッチャー首相も欧州への統合に嫌悪感を示すようになった。2019/09/11
Meistersinger
2
国民投票直後に出版された本だが、それ以降で情況は変わっていない。「ヨーロッパのなかのイギリス」「ヨーロッパではないイギリス」「ヨーロッパを操るイギリス」という複数のあり方が存在してきたが、欧州会懐疑派は昔から連綿と存在してきたと。2019/05/06
taming_sfc
2
ブレグジット直後にこれだけの本を書くことのできる筆者の筆力に感服。基本的には戦後イギリス政治史に関する書籍であり、ブレグジットの背景を丁寧に追いたい読者にお勧めする。2019/01/29
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