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内容説明
高齢化時代の到来といわれて久しいが、高齢者の人口増加に連れて増えているのが、熟年世代の婚活だ。夫や妻と死別したり、離婚した後の人生は長く、再びパートナーを探して婚活する動きが活発化している。「ひとりは寂しいから一緒に過ごしてくれる異性が欲しい」「性欲はまだまだ枯れない」という欲求から、恋愛・セックスにおいても生涯現役でいる熟年世代、高齢者が増加している。出会いの場として、中高年向けの婚活クラブ(相談所)が人気だが、中にはトラブルになるケースも出ているほか、老人ホームでの不倫や過剰なアプローチなども顕在化している。ノンフィクション作家・家田荘子が、中高年向けの婚活ツアーや婚活クラブ、地下風俗、老人ホームなどに密着・潜入取材し、熟年世代の婚活事情、恋愛・結婚の実態を明らかにしていく。
第一章 老人ホームの中で、結婚・セックス相手を探す高齢者
第二章 婚活ツアーで旅行しながら、結婚相手・異性の友達探し
第三章 婚活クラブ(相談所)の会員になり、パーティ会場で恋人探し
第四章 地下風俗で性欲を解消する高齢者たち
第五章 中高年の恋愛・婚活・結婚はどうなっていくのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大阪魂
48
イエローキャブとか極道の妻の家田さん、この本では高齢者の性を生々しくルポ!老人ホームでも男女の取り合いはしょっちゅう、高齢者婚活もあちこちでやってはってそこでもいろんな駆け引きが…いろんな高齢者の性のルポ読ませてもろて、70どころか90なっても恋愛はできるんやけどやっぱ話し上手かどうかでモテ具合もちゃうし、そもそも高齢者なったら2人のことだけちごて子どもとか財産とかほんましがらみがありまくるゆーの生々しく実感させてもろた…出会いの場だけあってもその後つきあうとか結婚とかまで大変ゆーのはいくつでも一緒やねー2025/04/15
gtn
28
結論として、三大欲求の一つは、何歳になっても枯れることはない。本書は、養護老人ホーム内で恋愛を繰り広げる当事者や婚活パーティー出席者の発言を、その傍証として積み上げていくが、途中からそんなことは関係なくなるほど、各人の生き様が面白い。そんな中から見えてくる、もう一つの結論は、人は地位や名誉や財産ではなく、人間性だということ。2022/05/29
秋 眉雄
23
膨大な数の高齢者たちがお金・子ども・ヘタしたら親の問題を抱えながらパートナーを探す。これからの日本、この手の問題はそうとう出てきますね。もしも自分がと置き換えてみても、うまくいく気がぜんぜんしませんけど。しかしまあ、幾つになっても好きな人がいるってのはイイコトだと思います。もしかしたら、熟年同棲みたいなものが流行るような気がしませんか。2025/02/10
フクミミ
17
久しぶりの家田荘子。熟年とはいうものの上は90代の人の恋愛話もあって、人間いくつになっても色恋は変わらないのだな、とため息がでました。70代でも付き合うということは肉体関係ありという件には、ひぃ~~と声が出そうに。 若い人達の恋愛は結婚とは違い、熟年者達の結婚はいろいろなしがらみがあるのが当たり前。なんかね、生々しかったです。私個人としては、一人身になったら、もう誰の世話もしたくないので、ペットだけいればいいかな。 2018/04/08
コピスス
11
中高年の婚活や恋愛、結婚について書かれた本。この本の中では40代なんて若い若い。90代で恋愛相手を見つける人もいる。70代80代になっても、恋愛ができると思ったらこの先の人生も悪くないなと思えた。が、老人ホームで三角関係とか相手の性欲が強すぎてと悩む人もいる話を読むと、なかなか人間は年を経ても穏やかに晩年を過ごすのは難しいと感じた。2025/01/26