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内容説明
黒田東彦日銀総裁が遂行する「異次元緩和」政策は、目標に掲げたインフレ率2%の達成・維持と経済停滞からの脱却に至らないまま、「マイナス金利」という奥の手を導入した。この先の政策運営に暗雲が漂い始めているなか、日銀きっての論客と言われた筆者が、日銀を退職後、ついに沈黙を破って持論を開陳する注目の書!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
91
日銀出身のエコノミストの中では一番わかりやすい語り口です。白川元総裁や翁さんもかなりな論客でいらっしゃるのですがここまではっきりとはあまり言われてないような感じです。リフレ派の言っていることを論破して小気味いいくらいです。最後の方に書かれているのですが、「出口」戦略をどのようにしていくのかが今後の日銀の真価が問われることになるのではないかと思われます。2018/01/08
えちぜんや よーた
90
金融政策の是非を論じる本であるが、行き着く先は社会保障(特に医療・介護)と働き方をどのように改革するか。その厳然とした事実に目を向けさせるために、切れ味抜群の専門知識で金融政策にまつわる「誤解」をときほぐしたと言える。短期戦として始まった異次元緩和が、2016年時点で長期の持久戦に変わりつつあることを説いているが、コロナショックによる日銀株支えと財政出動でもはや「出口」など存在しない感じがする。そのうちIMFが日本の金融・通貨当局を占領するような気がしてきた。75年前にGHQが日本を占領していたように。2021/01/04
おさむ
43
日銀きってのわかりやすい語り口で知られていた早川氏。黒田総裁の下で展開された量的質的緩和政策をばっさり両断しています。そもそも短期決戦の政策だったのに、2%の物価目標にとらわれて、引き締めに方針転換できなかった。円安でも輸出は伸びず、企業は儲けても設備投資を増やさなかった。2013年4月の第1弾緩和を真珠湾攻撃、14年10月のハロウィン緩和をミッドウェー海戦になぞらえて失敗を指摘。待ち受けている出口戦略が日銀及び日本経済に大打撃を与えかねないと警鐘を鳴らしています。2016年度エコノミスト賞の良書でした。2017/04/24
koji
12
平易な語り口ですが刺激的な書です。1度目はじっくり読み、2度目は不明な点を考えながら読んでも、まだ理解できない所が多々あります。明らかに私の勉強不足ですが、制約された時間の中で、ひとまず本を措くことにしました。最も疑問は、筆者の「デフレ脱却は、潜在成長率の低下とQQEの効果が半々」という主張。日銀、内閣府の統計の食い違いも含めて理解が及びませんでした。一方共感点は、QQEの出口戦略(成否はともかく)への言及、イノベーション不足及びメンバーシップ型雇用の是正を主張したこと。いつかどこかで再挑戦したい書です。2017/03/20
yo
7
日銀がやってきた量的・質的金融緩和(QQE)の性質や効果を、その後のマイナス金利まで含めて検討する。全体として「QQEは短期決戦で終わらせなければならなかった」「今後はマイナス金利を中心に持久戦に持ち込む必要がある」「日銀はハロウィン緩和やマイナス金利導入の際にサプライズであることを意識しすぎて市場からの信頼を失ってしまったため、史上とのコミュニケーションを再建しなければならない」「出口を探る議論をしていないわけがないのだから内容を公開し議論すべき」といったかんじ。新聞などとは違う論調なので面白い。2017/01/25
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