内容説明
父・孫堅を亡くし、若くしてその跡を継いだ呉の武将・孫策。勇猛であった父の軍隊は解散してしまい、一兵も持たない境遇になってしまった孫策だったが、伝国璽とひきかえに三千の兵を手にする。それがきっかけで息を吹き返した孫策は、人並外れた戦闘力と抜群の統率力で瞬く間に戦功を挙げ、主家筋である袁術軍の中でもひときわ異彩を放つ存在になっていく。また一方で、人と話すのが好きで闊達な性格であった孫策のもとには、続々と人材も集まった。袁術から江東への出兵を要請された孫策は、次々と敵を打ち破り地盤を強化、盟友・周瑜の協力も得てついには江東で念願の独立を果たす。さらに快進撃を続ける孫策は、勢いに乗って曹操の支配する許都を攻めようと機会を窺う。そして出立を三日後に控えた朝、孫策はある見逃せない情報を得た……。「江東の小覇王」と呼ばれた若き英傑の生涯を描く歴史小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MIKETOM
4
孫策といえばご存知三国志の英雄の一人。親友の周瑜とともに乱世でメキメキ頭角を現した。戦場での強さは三国志中最強だろうというのが大方の評価となっている。しかも内政の秀俊たる弟の孫権もいたのだから、もし天下統一していたら漢帝国以上の長期安定政権を樹立したかもしれない。本書は孫策の不吉の使者として于吉仙人という架空の人物を配し(三国演技に出てくる)ラストの悲劇を演出している。まあ、この手の人物史はフィクションがお約束だからいいんだけどね。プロローグとエピローグは赤壁の戦いの前夜をもってきて、2018/11/11
maito/まいと
3
三国志には英雄と呼ばれる漢が多いけれど、陽の英雄気質を持っていたのは、おそらくこの方だけではなかったか。小覇王・孫策を描いたこの一冊を読むと、そう思わずにはいられない。2010/08/30
BIN
2
江東の小覇王、孫策を描いた作品。序盤から孫策の宿敵とも言える于吉を出しているあたりはよいのだが、「勇」と「美」を並べると周瑜は美形なだけなのというところがちょっと気になる。後、張昭が武将で若者?(孫堅と同い年です)。覇気ある若者が他を圧倒する姿は魅力的であり、まさに項羽に比されるところはありました。孫堅直系だけでなく、孫賁、孫河が登場するあたりは非常にレアですね。2015/04/19
七篠権兵衛
1
江東の小覇王、その若さで列強と渡り合い、散っていった…。周瑜との友情、伝国璽を巡る運命、于吉との対決。勇と美を求めた、英雄の華麗なる生き様よ。2013/05/01
己
0
何回か読み返してる。周瑜と伯符は永遠です。
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