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内容説明
顔のみえない買春男性の素顔を暴く!
性風俗や売春を扱った書籍の宣伝文句には、「なぜ彼女たちは身体を売るのか」「裸になったのか」
という女性を主語にした問いが必ずと言っていいほど使用される。
しかし「なぜ彼らは」という男性を主語にした問いが使用されることはまずない。
いつの時代も、男性は自らが買う理由を問われることなく、売る理由を問う側であり続けてきた。
それゆえに、彼らは顔の見えない匿名の存在であり続けてきた。
本書ではこうした「名前のない男たち」の実像に迫る。
以下は実際にJKビジネスを利用している男性の声である。
「JKリフレに通ったことで、コミュニケーション能力は上がった。今では『結構しゃべる方だね」と言われるようになりました」(30歳・SE)
「アイドルの握手会などの類似のビジネスもある中で、JKビジネスだけを摘発するのは不条理です」(25最・接客業)
「JKリフレには、風俗でも満たされない、マッサージでも満たされない何かがある」(45歳・商社)
【目次】
第1章 買春の歴史
第2章 メディアと買春
第3章「月刊買春」の世界
第4章「婚活」としてのJKビジネス
第5章 曖昧さの引力
第6章 児童買春という不幸を減らすための提言
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GAKU
59
性風俗や売春を扱った書籍は売る側、女性の立場から書かれているものが殆どだが、こちらは買う側、買春の立場にある男性達と「JKリフレ」の実態に迫った1冊。今の世の中、売る側も買う側も、昔のように一括りのタイプには当て嵌められないという事が良く分かった。また「JKリフレ」という言葉、ビジネスも初めて知りました。同性の私から見ても、「JKリフレ」に通っている男達には一歩引くな~。⇒2017/04/09
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
10
売るほうより買うほうが悪い、ということで売春から買春が定着したわけですが、買う男に売るシステムを作ってるのは男だろ、だったらやっぱり売るほうも悪い。風俗がセーフティネットとして機能していること、コミュ障の男性のリハビリの場であること、それらはどれも既知のことだし納得するのだけど、JKリフレのくだりがどうにも理解できなかった。本書の意図として買ってる男性にスポットをあてるという点ではリフレに散財する男性の声ばかりを集めてるのはしゃーないとして、他風俗とJKリフレを隔てるものは、これはもう売る方(業者、J→2017/05/18
訪問者
3
現在の性風俗関係の著作の中で唯一といっていい、そこで働く人たちの抱える様々な問題に対して現実的な解決を模索し実行している坂爪慎吾氏の一冊。本書も色々と示唆に溢れた良書。2021/05/07
かになお
3
買うほうも売るほうもどっちもどっちな気がした。売るほうが積極的でない場合は買うほうは非難されて当然かなと思った。言葉は悪いが「児童買春は交通事故のようなもの」という表現は言い得て妙(JKリフレの場合)2017/06/03
kenitirokikuti
3
女衒(売春業者)とセックスワーカーズをめぐる問題って整理がむつかしいけど、隣接する問題を場当たり的に混ぜたのが原因だろう▲刑法は13才未満との性交を禁止だが、1959年以降に18才未満との淫行は処罰する条例が定められてゆくが、そもそも売春業は戦後に禁止されている。昭和半ばから東南アジアへの買春ツアーが問題視され慰安婦問題と発展する。買春は犯罪であるという短絡した主張が現れるが、 プライベートの可視化が進むと、規範的な夫婦間の性行為以外のセックスなどは飲酒や自慰みたいなありふれた行為だと明らかになる。2017/02/18