内容説明
キリスト教の教義に基づいた抽象的概念を駆使する難解な神学者として解されてきた、中世最大の思想家トマス・アクィナス。本書では、そのような神学的枠組みを超え日常的な経験である〈感情〉を微視的に分析し、独自の〈人間論〉を構築していることを明らかにする。トマス哲学の存在するもの全体への肯定と讃美の旋律を描き出し、この世界を肯定的に受けとめ、生き抜く実践的な生の技法を説く書物として『神学大全』を読みなおす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さえきかずひこ
13
passio 感情、受動、受難 というキーワードとconsonantia 共鳴というキーワードを用いてアクィナス『神学大全』の感情論について懇切丁寧に解説する入門書。前半は倫理学的な色彩感が強く、後半は神学的な展開になるが、著者が常に非キリスト者に対しても言葉を届けようとする真摯さが文章全体に溢れていて感銘を受けた。とにかく丁寧!学者なんだから当たり前かとも思うけれど、究極的には人間の両義性を繊細かつ肯定的に捉えているところが読ませる一冊です。おすすめ!!2017/07/25
ころりん
3
徳島のキリスト教書店長お墨付きの一冊、で売り込まれた本。 これをオススメできるなんて、思考力が逞しい! 「否定的な感情」さえも、善への肯定的な指向を持つ人間(引いては、被造世界=万物)だからこそ、という基調。 中盤には、「告解」を重視するドミニコ会が、罪の定義や告解への対応に終始する傾向から、トマスが「善」を指向させた、という経緯も、現代に通じる。 「神の感情」「キリストの感情」の終盤では、「神の不受苦性」を取り上げていて、面白かった。 著者の説明の例話が、なかなか独特。 これ、実体験?と想像しちゃった2022/06/25
takao
1
ふむ2024/10/13
スミレ雲
1
【図書館本】う~ん、むつかしい。2019/01/20
鈴川
1
最高2018/12/29
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