内容説明
東日本大震災直後から無料法律相談を通じて集められた4万人を超える被災者の「声」。法律家は、地域や時間の経過によって変化するこの多様な「声」を集約・分析し、被災地の真のリーガル・ニーズに基づいた立法・制度構築を提言してきた。この法律的課題の発見から政策提言までの軌跡を解説することで、巨大災害時の生活再建支援、被災地域の災害復旧・復興支援に必要となる公共政策上のノウハウの伝承を目指す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sk
5
震災の対応において、旧来の法制度では対応できない事態が生じた。そのような事態に対処するために法制度が変えられていった動的な過程が見える。良書。2018/07/24
Keita Haga
3
震災の生々しい記憶とともに、日常的な法的問題を再確認でき、実際に震災時にどう運用され、立法につながったのか、次の災害にどう活かすべきか考えさせられた。私も被災地の関係者として、肌で絶望と無力さを感じていたが、被災者はもちろん、弁護士や行政担当者はそれ以上だったこと、その中でも声を集め、分析・検討し、届け、立法につなげた使命感に頭が下がる。事前のルール化と柔軟性で次の災害に備えるのは自分であると自覚できた。2016/01/22
卓ちゃん
0
弁護士たちは、東日本大震災直後から無料法律相談を通じて約1年間で集まった4万人を超える被災者の「声」を集約・分析し、被災者のニーズに基づいた立法・制度構築を提言してきた。さて、ほとんどの自治体で、災害時の安否確認・災害後の生活実態把握に際しても、個人情報を保護する側面のみが強調され、必要とされる個人情報が提供されない事態が発生してきた。助けを必要としている人の命よりも、個人情報の方が大切に守られてきたわけである。自治体は、個人を救うために、個人情報の有効な活用方法を考える必要がある。2021/06/07
oritako
0
東日本大震災の無料法律相談の事例データベースからの分析、そして提言。それぞれの課題が具体的なケースをもとに説明され、問題点が明確に提示されている。読んで良かった。2020/10/31
Hisashi Tokunaga
0
日弁連あるいは弁護士の方々の使命感に満ちた実践活動を通じて、災害・復興のための生ける法の発見と探究の道のりが「災害復旧法学」を形成。その使命は今後益々増大しそうだ。今回はザックリ読んだが、改めて読み込みたい。2018/09/12
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