内容説明
ハガキ職人の世界描いたコメディー小説!
第15回小学館文庫賞小説賞受賞作。イマドキのオタクにスポットを当てたリアルな新感覚青春ユーモア小説。
広島県在住の高校二年生、高木正広は、筋金入りのラジオ番組のハガキ投稿オタク。今日もネタ帳とにらめっこ。クラスの女子は気味悪がって近寄ってこないが、そんなことは全く(全くでもないが・・・)気にならない。厳選したネタを、深夜のラジオ番組に投稿することが使命なのだから。深夜ラジオでは、ちょっと名の知れたハガキ職人。ラジオネーム・ガルウイング骨折として、全国のラジオリスナーにその名を轟かせている。そんな高木が東京のハガキ職人たちと対決することに。運命の歯車が狂い出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のりすけ
19
結構うるっときちゃった。自分が昔投稿職人だったこともあり、琴線ど真ん中。色んな思いがビシビシ伝わってくる。「ザ・ムーン」が出た時点で、持ってかれた感が半端なかったよ。ワタシマケマシタワ!2018/03/28
十六夜(いざよい)
15
普段読まないジャンルの作品でしたが、作家さんと面識があった縁で購入。面白かった。ワハハ!ではなくクスッとしてしまう小ネタの満載がたまりませんでした。もしかしたら普段何気なく聞いているラジオの投稿一通一通に様々なドラマがあるのかもしれない…と思わせてくれる素敵な本でした。ガルさんとボルさんの付かず離れずの距離感がなんだか熟年夫婦みたいで好きでした。2018/04/19
yamakujira
9
ラジオの番組に投稿する者の中で、頻繁に採用される人とハガキ職人と言う。投稿の手段がメールやツイッターでもハガキ職人なのか。今の若者はラジオを聴くってイメージがないけれど、ラジオが好きな子もいるんだろうな。映像に頼るテレビやネットと違って、音声だけのラジオだと読んでわかりやすいネタが求められて文章力が鍛えられるから、職人出身の構成作家とかいるんだね。学校で目立たない高校生がラジオに居場所を見つけるって話だけれど、普通の高校生よりもよっぽど広い世界を冷静に見ているタカギ君は大人びてるなぁ。 (★★★☆☆)2018/02/28
ariel
8
好きなことを続けていく…そこに仕事としてのお金が発生しない場合のモチベーションを持続させられるのはすごいこと。本当に楽しんでるから。クラスの中で目立たなくても社会に出て自分の居場所を見つけられたらそこからも青春できる大人って言いたくなりました。2017/07/16
takasan
7
クラスの人には言えないけど、ラジオ番組にネタを投稿しているタカギの物語。 そしてタカギはハガキ職人が集うライブに出ることに…!? あゝ素晴らしきかな、青春。 自分もハガキ職人になりたかった!!2017/07/20