内容説明
【著】者は、慶應義塾幼稚舎(小学校)で長らく教鞭を執り、幼稚舎長も務めた実践の人。簡明な語り口ながら、福澤先生の考え方を見事に消化し、深い経験に裏打ちされた言葉は含蓄に富む。子供の教育について改めて考えさせられる名【著】の復刊。教育現場に身を置く人はもちろん、小学生の子を持つ保護者、今の教育はどこかおかしいと考える人などにお勧め。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大先生
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家庭教育が大切な理由…それは「一家は習慣の学校なり、父母は習慣の教師なり」。これに関連して、子どもの出来がよくない責任を学校に押し付ける親について、諭吉は「栽培の仕方がの悪い粗末な葉で、お茶を作らせ、その風味が宇治の銘茶に劣るからといって、その罪を製茶業者のせいにするのと同じことだ。」と言ったとか(笑)。また、諭吉は、子育てについて「獣身を成して後に人心を養う」べきだと。幼児のうちから勉強させるより、まずは健康優良児に育てよ!ってことですが、表現が面白いですね(笑)2021/10/01
ピカピカ
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図書館本。すっきりとした文章で読みやすかった。福沢諭吉があの時代にあって、ものすごく開けた考え方をしていたことに驚いた。子供に対する暖かな眼差しを感じた。●子供にとって一番大切な事は、家庭環境をよくすること。●家族団らんに大切な教育的機能あり。●学校教育ももちろん大切だが、一番大切なのは、家庭であり、その根幹である夫婦関係である。●「文明の家庭は親友の集合なり」。●家庭教育は厳しすぎてもゆるやかすぎてもよくない。中庸がよい。●子供を慈しみ、不心得なことがあった場合にはきちんと叱る、そんな教育こそが大切。 2021/04/26