内容説明
受け継がれるべき出版人の遺伝子。
「本を生み出す」という目的のために、様々な障壁をものともせず、未来へとつながる道を切り拓いた人々がいた──。
編集者、翻訳権エージェント、著作権コンサルタント、児童文学作家として歩んだ著者による、個人史としての出版史。
様々な出来事に直接間接に関わってきた著者がはじめて明かす「そのとき何が起こったか」。
混迷の時代を一歩ずつ踏み分けてきた先人たちの足跡は、大変革期の真っ只中にある現在の出版界への大いなる指針となる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shun'ichiro AKIKUSA
3
宮田さんの本は結構読んだつもりだったけど、知らないことが多かった。ヴェルヌ条約の歴史的経緯とか、勉強になる。全部理解できてないが。2017/06/07
古本虫がさまよう
1
前半はある種、自叙伝。「はじめて明かす?」。いままで同じテーマで何度か書いてきたのでは?『翻訳権の戦後史』 (みすず書房)や『戦後「翻訳」風雲録―翻訳者が神々だった時代』 (本の雑誌社) などは以前一読したが、記憶はかなり薄れているものの……。「近代文学」「南雲堂」をへて早川書房入り。そしてタトル商会で翻訳権業務などを。そして日本ユニ・エージェンシー…と。そのあたりは、最近、読んだ書籍編集者の回顧録などと重複するところもあり興味深いものがあった。 2017/07/05
角
0
編集者からタトル商会、日本ユニ・エージェンシー設立に関わった著者による回顧録。編集者時代に遠藤周作の名前が出てきたり、早川書房時代のシリーズ創成期の話であったり。翻訳エージェントになってからは翻訳書に関わる著作権や出版社の権利であったり、面白いエピソードは多数あり。惜しむらくはボリューム不足(メインの章は100ページ程度で、あとは講演録など)なこと。あと、著者の語りをまとめているので時制が混じるのは仕方ないが、本文に「●年前」と出てきたりするのはどうか。あと、もう少し資料性も欲しかったかな。2017/08/05
工藤 杳
0
翻訳エージェントというなかなか実態の知れない職業について。10年留保など。2018/02/07