内容説明
遊びはいつ、どのように始まったのか。遊戯史研究の第一人者が、考古学・人類学などの研究成果をも駆使し、人間社会を潤す「遊び」の起源に迫る、「遊びの世界人類史」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吟遊
17
面白い本です。古代エジプト、メソポタミア、そしていまのアフリカで原始的な生活を送っているひとびと、ネイティヴ・アメリカンら幅広い視野で、遊戯の始まりを見出そうとする。それは「遊びってそもそもなに?」という問いかけでもある。著者はチェス、将棋、碁の歴史などに詳しい方で、アカデミシャンではないが、かえって巨視的、包括的な視点を楽しめる。原始の遊戯具としてはサイコロ、ボードゲームの駒、人形、ヴィーナス像などが出てくる。2018/01/29
in medio tutissimus ibis.
5
遊びとは、時空の限定された自発的な行いのこと。それは言語や宗教の様な共同体との協調と、自然の共同体の仲間であり食物でもある動物相手の狩りから始まり、やがて人間相手の身体能力の競い、人形をはじめとする遊具の用いたゲームへと至る。翻ってみれば、今日の遊びの同義語でさえある遊具とは限定され伸張された人間であり、自己である。ヨーヨーが元々は東南アジアの武器だったと言われて思わず出版社が民明書房出ないか確認してしまった。事実は小説より奇なり。東アジアのおもちゃの写真少ないのは便利な竹で作って残らなかったからだろうか2018/03/28
y
2
サブタイトルには、「遊びと遊戯具はどのようにして生まれたか」とありますが、遊戯具がメインの印象です。もう少し遊戯の概念的な起源の話題があったらなーと思いました。 ただ、世界の様々な遊戯具が網羅的に記載されているので、入門書としては素晴らしいと思います。2018/05/29
しっかりけちべえ
1
ななめよみ。たしかに起源。変遷とか進化とかのほうが読みたい。2017/05/17