内容説明
「暑かったから、博徒の妻に」なって以来、“罵倒観音”と言われつつも、年齢を重ねた後の拠り所は、結局互いに耐え抜いた夫婦だけ。「どこまでいっても、あ~夫婦」。ついに、極秘にしていた夫のことをつまびらかに。加えて、子、嫁、父母、姑といった個性溢れる家族のこと、人生を悲喜こもごもに彩った忘れえぬイタリア男たちを語ったお蔵出しエッセイ。イタリア語会議通訳にして名エッセイストの著者による抱腹絶倒の人生劇場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆー。
29
「田丸さんの機転が利いたエッセイ。わが家の男はみんな不良債権とか、楽しさより憎さが多くなると臨界点…それが離婚だ。と言いたい放題。面白いんだけど男としては複雑な心境になった。 先日、クラーク博士の名言『少年よ大志を抱け』と生徒に言ったら、ある生徒が「抱けません」と。なんで?「俺は男なんで女の子しか抱けません」と。・・・いや、大志って人物やないねん!!志を持ちなさいよってこと。なんという珍回答。そういう発想嫌いじゃないけど、これがジェネレーションギャップか…と複雑な心境になった。」2021/11/08
taku
24
ユーモアで包む知性のある人が書くものは面白いな。家族の事でこぼす愚痴も嫌味がなくて笑える。なんだかんだ言いながらちゃんと家族でいらっしゃる。お母さまの原爆体験やご主人の満州引き揚げなど胸が詰まるような話もある。男と女の間には当人たちだけの引力があるとしみじみ感じた。イタリア男の求愛はドラマ的だね。田丸さんが深く関わった人たちの生き方を魅力的に描いた、読み応えのあるエッセイでした。他の著者も読んでみたい。2018/02/18
ゆうき
10
著者の本は初めて。タイトルの軽さからは想像できない内容でした。自分の夫から始まり、母の原爆の体験をはさみ、イタリア男性との恋で締めるとは、温度差に驚きました。原爆の体験記は、こちらを単体で出版すればいいのではというような、濃い内容で、怖さを感じながら読みました。ただ、私の場合は本書に収録されていたから読んだということもあるので、出版方法としては正解なのかもしれません。意図せず、終戦記念日に読み終わりましたが、それも感慨深かったです。最後を飾るイタリア男性は夢中で読み進めました。読み応えのある一冊でした。2025/08/15
びっぐすとん
8
図書館本。田丸さんのエッセイってイタリア男はよく出てくるのに旦那さんネタって読んだ事無いな~と思っていたら、成程こういう旦那さんでしたか。「出来る女は男に同じレベルを求めない」という世間によくあるケースね。いや旦那さんも東大卒で優秀ですが、稼ぐという意味で。こういう旦那さんだからイタリア男相手に通訳してこれたんじゃないかな。肝の小さい男だと「恋愛命のイタリア人」と妻が朝から晩まで付きっきりの仕事なんて、ヤキモチ焼いてさせてもらえないだろうし。日本人でもイタリア人でも田丸さんは男に苦労する運命なんだろうね。2017/06/04
ちゃいみー
7
通勤電車の中で。あとがきには、この本には「人には添うてみよ」というメッセージを込めたとあったが、数々の癖が強い人々に「添うてみた」田丸さんのエッセイ、何度も笑わされたり、泣かされたりして、読んでいるこちらも生き生きとした気持ちになれた。2018/11/03
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