内容説明
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忘れっぽい、やる気がない、怒りっぽい、疲れやすい……。いずれも脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳損傷後に現れる後遺症だが、身体的な不調に比べると本人も周囲も理解しにくく苦しむことが多い。最も多くみられる記憶障害のリハビリのために、いきなり漢字や計算ドリルなどに取り組んでもうまくいかない。本書では、効果的なリハビリのコツや注意点を徹底解説。障害への理解が深まる実践リハビリの決定版!
目次
まえがき
【高次脳機能障害のリハビリ】できることから、はじめてみよう!
1 リハビリの前に、深呼吸して体を動かす
2 リハビリで「機能の奏和」をめざす
3 リハビリするうちに自己理解が進む
4 高次脳機能障害は脳の後遺症
5 医療と福祉をどちらも利用する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
36
なぜか私は数年前からこの疾患に対してえらく執心している。原因がずっとわからなかったけれど、読んでみてやっと「あるにはあるし、なくならないけれど、なかったようにする事はできる」疾患だからだと思った。学生時代に沢山勉強した事がこの疾患と繋がっている。ざっと理解したので今後はも少し深く!ただ気になるのが、家庭生活のあらゆる事が訓練になるのでどうしても日常生活の全てを訓練と規定しちゃう人が出てきてしまうのが怖い。そうするともともと酸欠っぽい人達なので、余計息苦しくなっちゃうからバランスをとれるよう見極めていきたい2017/06/21
藤森かつき(Katsuki Fujimori)
27
イラストと図解で分かりやすいだけでなく、意外に詳細で良いかも。症状別にポイント整理されている。高次脳機能障害は医療と行政では定義が違うとかで、なかなかややこしい。高次脳機能障害の場合、失語は言語障害で身体障害者手帳が取得できる。失語以外の高次脳機能障害は「器質性精神障害」の診断を受けて精神障害者保健福祉手帳を申請、ただし初診日から6ヶ月以上経過していないと取得できない、等。意欲・発動性の低下に関しては、スタートが切れないので周囲の人の協力が必要。基本的には、できないことに拘らず、できることを伸ばす方向で。2019/12/15
ヒラP@ehon.gohon
11
高次脳機能障害を理解する入門書。リハビリによって生活改善が可能なだけに、リハビリと忍耐、努力の重要性を学びました。2020/02/12
ラダー
8
脳卒中のリハビリというと、麻痺のように身体障害にスポットをあてた本が多い。しかし、脳卒中の後遺症のなかには「怒りっぽくなる」「文字が読めない」等の高次脳機能障害という後遺症も多い。そういった機能障害に対して、ドのようなリハビリや家族の理解が必要なのかを、イラストと大きい文字、開きやすい冊子上で分かりやすく解説した本書。目的の半空間無視についての記述はなかったけど、易疲労性などの症状にどう向き合えば良いか良いアドバンスが得られたと思う。後半の雇用訓練などの社会サポートの記述は、他の本より分かりやすかった。2017/03/29
ねむい
2
特に良かったのは高次脳の特性が脳のどの部位の働きにあたるか説明と共にあるところ。2019/03/29