ハヤカワ文庫SF<br> シティ5からの脱出

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ハヤカワ文庫SF
シティ5からの脱出

  • ISBN:9784150106324

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内容説明

全宇宙は収縮の一途をたどっていた。なかを漂うドーム都市“シティ5”もまた、直径数キロの宇宙に閉じこめられたまま、終焉を迎えるかに見えた。反体制派が核子ロケットを奪い宇宙に飛び立つが、上院が虚無の彼方に見たものとは?――奔放なアイデアで描く表題作ほか、異星人が国王として君臨するイギリスの物語「王様の家来がみんな寄っても」、チェスの騎士が物語るあまりにも異質な宇宙の姿……「宇宙の探求」など、ワイドスクリーン・バロックの鬼才として著名な作者が、奔流のようなアイデアと、めくるめく華麗なイメージで読者を魅了する九篇を収録した傑作短篇集!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おーすが

17
美しい論理から導き出される奇妙な帰結。どれも面白かったけど「知識の蜜蜂」はマイベストと言える面白さだった。友だちがハエ!「ドミヌスの惑星」も最高にかっこいい!『ゴッドガン』の「地底潜航」に通じる地底探窟ものが二編。空間と物質が逆転した世界があったら?というたのしい奇想にニヤニヤ。2020/04/09

DEAN SAITO@1年100冊

9
ベイリーは『カエアンの聖衣』に次いで2冊目。キテレツSFの傑作のそれと比べると、思考実験の色が強く、ややおとなしい印象。それでも、ベイリーのアイデアの奔流に飲まれる心地よさは健在。 表題作に登場する「恒久委員会」は、弐瓶勉『シドニアの騎士』に登場する不死の船員に重なる。弐瓶氏もベイリーを読んだりしたのだろうか。。。妄想は尽きない。2019/08/15

ニミッツクラス

9
85年の初版(440円)。本国78年の第一短編集で、65-78年の表題作を含む9編を収録。第二短編集(本邦未刊)は79年で、62-79年の13編が収録されている。著者の70年代は長短編とも脂が乗っており、特に本書の様な珠玉の短編集は、長編に興味が湧いてきた人への橋頭堡となる。著者の発想の転換によって、読者は“目からうろこ”と“二階から目薬”の両方に翻弄されるだろう。ベイリー節炸裂の巻頭の「宇宙の探求」、判り易い「ドミヌスの惑星」、ジレンマの「王様の家来・・」、不条理な表題作などを堪能できる。★★★★☆☆2015/09/25

郵便屋

7
傑作。ベイリー節が炸裂してる。阿片でラリった科学者がチェス人の世界を夢想する冒頭作。グレンラガンの元ネタ的なやつもあり。とにかく大法螺吹きなんだけど、それを堂々とやるので逆に安心してしまう。2019/09/14

亮人

7
ベイリーの第一短編集。面白かった!最近出た短編集『ゴッド・ガン』ほど奇想の突飛さは強くないけど、どれも常人では思いつかないアイデアの連続。収録作では特に「知識の蜜蜂」と「王様の家来がみんな寄っても」が傑作だった!天神橋筋のSF&ミステリ専門古本屋・ジグソーハウスさんで見つけて即買いして良かった!!2018/10/26

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